11月30日(日本時間12月1日)、英・バーミンガムのリゾート・ワールド・アリーナで開催された、マッチルーム・ボクシング興行のメインイベントで行われた、WBC世界フライ級暫定王座決定戦。元IBF世界同級王者で3位にランクされるサニー・エドワーズ(英)=21勝(4KO)1敗=と、東京五輪フライ級金メダリストで同級4位ガラル・ヤファイ(英)=8戦全勝(6KO)=の一戦は、ヤファイが6回TKO勝ち。
初回、開始ゴングと共にサウスポーのヤファイが突進。エドワーズに左ストレート、右フックを叩き付け先制攻撃。2回もヤファイがプレスを掛け前進。ボディ攻撃を交え攻勢。エドワーズはスイッチを織り交ぜながら動き、左右アッパーを返す。3回、ヤファイは押し込んで連打。エドワーズはロープを背にする時間が長い。
4回、流れを変えようと変則的な動きから左右アッパー、右ストレートを放つエドワーズだが、ヤファイは旺盛な手数と連打でエドワーズの動きを封じる。5回、前に出るヤファイはエドワーズをコーナーに追い詰め、コンパクトな連打を決め優勢。
6回、ヤファイの攻勢は続く。プレスを掛け、冷静にエドワーズの動きを観察しながらヤファイは、左ストレートを決め、右フック、アッパーと多彩なパンチでエドワーズをコーナーに押し込み、激しい連打。エドワーズはコーナーから動けず、防戦一方となり、試合はストップされた。
英国で最も輝かしいアマチュア・キャリアを誇るヤファイが、英国で最も巧いボクシングをするエドワーズを一方的に打ち破り暫定王座を獲得。31歳の新暫定王者ヤファイは、寺地拳四朗(BMB)=24勝(15KO)1敗=選手との、WBC王座統一戦が義務付けられている。
ライトヘビー級8回戦。元WBA世界スーパーミドル級スーパー王者でWBC世界ライトヘビー級4位、IBF10位にランクされるカラム・スミス(英)=29勝(21KO)2敗=と、カルロス・ガルバン(コロンビア)=20勝(19KO)14敗2分=の一戦は、スミスが5回1分19秒KO勝ち。4回、左フックでダウンを奪ったスミスは、続く第5ラウンド、左ボディで2度のダウンを奪い、あっさりと決着をつけた。
34歳のスミスは1月13日(日本時間14日)にカナダ・ケベック・シティのビデオトロン・センターで、WBC、WBO、IBF世界ライトヘビー級王座を保持していたアルツール・ベテルビエフ(ロシア→カナダ)=21戦全勝(20KO)=の持つ王座に挑戦し、7回TKO負けを喫して以来の再起戦に勝利。
来年はWBO世界ライトヘビー級暫定王者ジョシュア・ブアッツィ(英)=19戦全勝(13KO)=との、英国人同士のライバル対決実現が噂されている。