2月15日(日本時間16日)、米・カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催された、ゴールデン・ボーイ・プロモーション興行のメインイベント。WBA米大陸スーパーライト級王座決定12回戦。WBA世界同級9位オスカー・ドゥアルテ(米)=28勝(22KO)2敗1分=と、元世界ランカーのミゲル・マドゥエノ(メキシコ)=31勝(28KO)3敗=の一戦は、ドゥアルテが7回2分9秒KO勝ちで新王者。

元WBC世界スーパーライト級王者レジス・プログレイス(米)=29勝(24KO)3敗=の負傷欠場により、マドゥエノは試合10日前に代役を引き受け、ドゥアルテと対戦する事になった。好戦的ファイター同士の試合は、マドゥエノが先に仕掛けたが、2回、ドゥアルテも打ち返し、早くも打撃戦の様相を呈する。

3回、マドゥエノはジャブを突き、接近すると左アッパーを突き上げる。ドゥアルテは左ボディから左右フックを返した。4回、プレスを掛けるドゥアルテは左フックからボディを叩き、右ストレートをヒット。マドゥエノは偶然のバッティングで左目上から出血。

5回、ドゥアルテがプレスを掛け前進し、ボディから顔面へ波状攻撃。マドゥエノは左右アッパーを返す。6回、ドゥアルテは左フックを上下に打ち分け右ストレート。マドゥエノは下りながらも左アッパー、右フックで応戦。

7回、ドゥアルテはマドゥエノをコーナーに詰め連打を浴びせる。コーナーを抜けたマドゥエノを追ったドゥアルテの右フックが決まると、マドゥエノはグラり。ここぞとばかりに左フック、右ストレートでマドゥエノに迫ったドゥアルテが、ロープを背負ったマドゥエノに左右連打を上下に叩き込み、マドゥエノの上体が揺れると、トーマス・テイラー(米)主審は試合をストップ。ドゥアルテの詰めは見事だった。

WBA米国スーパーミドル級タイトル10回戦。王者でWBA世界同級5位にランクされるダリウス・フルガム(米)=13戦全勝(11KO)=に、挑戦者ウィンフレッド・ハリスJr(米)=22勝(10KO)2敗2分=が挑んだ一戦は、フルガムが4回2分18秒KO勝ちで2度目の防衛に成功。

パワーに勝るフルガムは、立ち上がりからプレスを掛け、強引に右強打をハリスJrに叩きつける。2回、フルガムは接近し右ボディアッパー、そして右フック。終了間際にはワン・ツーから左フックを決めダウンを奪う。3回、フルガムの荒っぽいアタッの前にハリスJrは防戦一方。レフェリーはストップのタイミングを探している。

4回、開始と共にハリスJrにドクター・チェックが入るが、ここは続行。しかし、フルガムのエンジンはフル回転。後退するだけのハリスJrを追った、フルガムの右ストレートから左フックが決まると試合はストップ。ハリスJrは何も出来ず、フルガムの圧勝となった。

フライ級10回戦。WBCシルバー・フライ級王者で、WBO世界同級3位、WBA、WBC、IBF3位のリチャード・サンドバル(米)=25勝(18KO)2敗=と、元NABF同級王者サレト・ヘンダーソン(米)=10勝(7KO)1敗=の一戦は、サンドバルが判定勝ち。

身長157センチ、前日計量48.5キロのヘンダーソンに対し、168センチ、50.5キロのサンドバルは体格差を活かし、ヘンダーソンを押し込んだが、接近すると揉み合いとなり噛み合わない展開が続いた。試合は見せ場の無いまま10回を終了。サンドバルが無難な勝利を飾った。スコアは100-90、100-90、98-92。

ウェルター級10回戦。WBA世界スーパーライト級3位、IBF11位ケネス・シムズJr(米)=21勝(8KO)2敗1分=と、ケンドー・カスタネダ(米)=21勝(9KO)7敗=の一戦は、シムズJrが判定勝ち。スコアは99-91、99-91、98-92。

互いにサウスポーへのスイッチを織り交ぜての戦いとなった試合は、序盤からカスタネダのボディを中心に攻めたシムズJrが、コンパクトなショートブローと右カウンターで優位に立ったが、カスタネダは崩れず、左右フックでシムズJrに肉薄。ポイント差こそ付いたが、最後まで世界ランカーにしぶとく喰い下る善戦を見せた。

デビュー以来5戦全KO勝ち。全て2回以内で終わらせている、21歳のウェルター級新鋭ジョエル・イリアルテ(米)は、7連勝中のダレル・ハリス(米)=19勝(14KO)23敗2分=と6回戦で対戦。初回終了間際に左フックからの連打でダウンを奪ったイリアルテは、続く第2ラウンド、逃げ腰のハリスを連打で追い、インサイドからの左アッパーで再びダウンを奪うと、試合は即座にストップされた。