交渉が進められていた、IBF世界ライト級挑戦者決定戦。同級3位アンディ・クルス(キューバ)=5戦全勝(2KO)=と、同級5位三代大訓(横浜光)=17勝(6KO)1敗1分=選手の一戦は、6月14日(日本時間15日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで開催され、マッチルーム・ボクシング興行で行われる事が決定。
同日のメインイベントは、IBF世界スーパーライト級王者リチャードソン・ヒッチンズ(米)=19戦全勝(7KO)=に、元WBO、IBF世界ライト級&WBAスーパー王者で、IBF世界同級3位にランクされるジョージ・カンボソスJr(オーストラリア)=22勝(10KO)3敗=が挑むタイトル戦で、クルスvs三代はセミファイナルとなる。

IBF世界同級は王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)=18勝(12KO)3敗=が、昨年5月12日にオーストラリア・パースで、ジョージ・カンボソスJrを11回2分49秒TKOで破り王座を獲得して以来、去就が不明のままで、5月10日(日本時間11日)には、米・カリフォルニア州サンディエゴのペチャンガ・アリーナで、暫定王座決定戦が行われ、レイモンド・ムラタラ(米)=23戦全勝(17KO)=が、ザウル・アブドゥラエフ(ロシア)=20勝(12KO)2敗=を12回判定で破り暫定王座を獲得。
IBFはロマチェンコに10月8日(日本時間9日)までに防衛戦を行う必要があるとしており、ムラタラとの対戦交渉が進まなければ、8月8日(日本時間9日)にロマチェンコvsムラタラのIBF王座統一戦を指令する事を明らかにしている。
29歳のクルスは、2021年8月に行われた東京オリンピックのライト級決勝戦で、現WBO世界ライト級王者キーショーン・デービス(米)=13勝(9KO)無敗1NC=に、4-1の判定で勝利し金メダルを獲得した他、アマチュアで輝かしい記録を残し、エディ・ハーンのマッチルーム・ボクシングと契約。
米・フロリダ州マイアミに住む29歳のクルスは、2023年7月のプロデビュー戦で、ファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)=36勝(22KO)8敗3分=を10回判定で破り、初戦でIBFインターナショナル・ライト級王座を獲得。以後も、ほとんど相手に打たせず、安定したボクシングで勝ち続け、いよいよ世界王座への挑戦権獲得に動く。
一方の三代選手は、OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級、日本ライト級タイトルを獲得し、日本のトップに上り詰め、今年3月に「次のステップ」に向かうため、保持していた日本タイトルを返上。「2025年は勝負の年にしたい」と、世界王座への道を模索していた。
試合の予想は、確かなディフェンス技術と素早いコンビネーションをベースにした、テクニカルで正確なスタイルを持つ、アマキャリア豊富なクルスが断然有利と見られているが、三代選手が、どうクルスを削っていくのか。経験豊富な陣営の手腕に期待。