7月19日(日本時間20日)、米・ラスベガスのMGMグランドで開催された、パッキャオvsバリオスをメインとするプレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行。WBA世界フェザー級挑戦者決定12回戦。前WBC世界同王者で5位にランクされるブランドン・フィゲロア(米)=25勝(19KO)2敗1分=と、同級7位ジョエ・ゴンサレス(米)=27勝(15KO)4敗=の一戦は、フィゲロアが判定勝ち。

フィゲロアは2月1日(日本時間2日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた、スティーブン・フルトン(米)=23勝(8KO)1敗=との再戦に12回判定で敗れ、WBC王座を失って以来の再起戦。これまで指導を受けていた父オマール・フィゲロア・シニアと相談し、ロサンゼルスの腕利きのベテラン、マニー・ロブレスを新トレーナーとして迎え入れ、新しい環境の下での戦い。

アマ時代にジェルボンテ・デービス(米)に2勝しているゴンサレスは、過去3度の世界戦はいずれも勝てず、世界ランキングからも外れていたが、3月8日(日本時間9日)に米・カリフォルニア州ロングビーチで行われた約1年半ぶりの再起戦で、WBO世界フェザー級2位にランクされていたアーノルド・ケガイ(ウクライナ)=22勝(14KO)2敗1分=を10回判定で破り再浮上を果たしている。

初回、フルトン戦では全く不調だったフィゲロアはサウスポースタイルでスタート。スイッチを織り交ぜながら得意の接近戦での連打に持ち込むが、ゴンサレスも右ストレート、アッパーを返した。2回、押し込んで来るフィゲロアに対し、ゴンサレスも下がらず接近戦での打ち合いに応じ、右ストレート、アッパーをヒット。フィゲロアは鼻から出血。

3回、両者接近戦で打ち合う。フィゲロアも手を出すがゴンサレスも上下にパンチを返し、右をストレート、フック、アッパーと打ち分けヒット。ゴンサレスは右瞼から出血。4回、前進し手を出すフィゲロアだが、回転が上がらない。ゴンサレスのパンチのスピードが上回り、距離が開くと右ストレートを打ち込んだ。

Brandon Figueroa vs. Joet Gonzalez

5回、フィゲロアの接近戦をゴンサレスは手数で押し返し、右ストレートをヒット。フィゲロアは手を出すものの効果的ヒットは奪えない。6回、フィゲロアが左ボディを中心にしつこく手を出す。ゴンサレスの動きが少し落ちる。

7回、ゴンサレスが盛り返す。自ら接近し手数で攻勢。しかし、フィゲロアもボディを中心に打ち返した。8回、両者頭をつけ合っての打撃戦が続く。共に手を出し合うが、ゴンサレスの回転が上回る。フィゲロアも終盤反撃に出た。

9回、フィゲロア得意の接近戦でゴンサレスは手数、ヒットで上回り、ペースを渡さない。10回、フィゲロアが出る。連打から左ボディをヒット。だが、ゴンサレスも下がらず右アッパーを突きあげた。

11回、頭をぶつけ合いながらの打ち合いが続く、フィゲロアが手数を増やしゴンサレスに迫る。だが、ゴンサレスも下がらず応戦。最終ラウンド、最後まで超接近戦。両者泥臭く手を出し合うが、フィゲロアの手数が上回り試合終了ゴング。

公式スコアは116-112、116-112、115-113。終盤追い上げたフィゲロアの手が挙がたが、勝者フィゲロアが告げられると会場からはブーイング。勝利こそ得たもののフィゲロアにとっては厳しい試合だった。

なお、WBA世界同級は8月8日(日本時間9日)にリビア・ベンガジで、同級1位ミルコ・クエロ(アルゼンチン)=14戦全勝(11KO)=と、10回戦未経験ながらランキングに押しこんだ同級15位セルヒオ・リオス・ヒメネス(メキシコ)=19戦全勝(7KO)=による暫定王座決定戦の開催が決っている。