IBF世界ライトフライ級3位(1、2位は空位)ジェイソン・バイソン(フィリピン)=14勝(8KO)1敗1分=と、同級4位レジー・スガノブ(フィリピン)=16勝(6KO)1敗=による挑戦者決定戦が、9月20日にフィリピン・タグビラランで開催される、PMIボホール・ボクシング・プロモーション興行のメインイベントで行われる事が決定。勝者は王者タノンサック・シムスリ(タイ)=39勝(34KO)1敗=への挑戦権を得る。
バイソンをハイランド・ボクシングジムのブリコ・サンティング氏と共同マネージメントするのは、国際マッチメイカーのウリセス佐藤氏。IBF、WBOへJBCが加盟する以前から、両団体と強いパイプを持つ佐藤氏は、帝里木下(千里馬神戸)選手のゾラニ・テテ(南アフリカ)、ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との世界戦。山田真子(博多協栄)選手のWBO女子世界戦を実現させる等の実績を残し、現在も良識派マッチメイカーとして活躍。
近年は試合のマッチメイクの他、スパーリング・パートナーの招聘を通じ、フィリピン・ボクシングの発展にも寄与。信用を得ていく中で、佐藤氏の眼に留まったのがバイソンで、今度はマネジャーとして選手を育て世界王座獲得を目指す事を宣言していた。

その中で目に留まったのがバイソンで、2023年2月4日に初来日したバイソンは東京・後楽園ホールで、元WBA世界フライ級王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=21勝(11KO)3敗1分=選手に10回判定負け。しかし、同年12月17日に神戸・ポートピア・ホテルで、元WBO世界ミニマム級王者山中竜也(真正)=20勝(7KO)4敗=選手を、第2ラウンドに右アッパー一発でキャンバスへ落とし、1分14秒TKO勝ちを収めている。
対するスガノブはWBO1位にランクされていた当時、王座を保持していた岩田翔吉(帝拳)=14勝(11KO)2敗=選手への指名挑戦を要請したが、WBOは最近の試合の対戦相手の質を考慮した上で、次期指名挑戦者に2位にランクされていた、元暫定王者王者のレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)=14勝(9KO)4敗=を指令した。

その理由はスガノブは過去1年間、WBOにランキングされている選手と戦っておらず、1位に上がったのは岩田選手とジャイロ・ノリエガ(スペイン)による王座決定戦が行われた後の、繰り上がりによるものであるとしたが、岩田選手はサバラJrとプロモート契約を締結しプロデビューを果たしている事を考えると、スガノブには気の毒な裁定だったとしか言いようがなく、全くおかしいと思える。今後の動向に注目。