WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ(米)=25勝(10KO)1敗2分=は、3月に引き分けているWBA世界ライト級王者ジェルボンテ・デービス(米)=30勝(28KO)無敗1分=との再戦は、「実現しないだろう」と言及。新たな標的として、WBC世界ライト級王者シャクール・スティーブンソン(米)=23戦全勝(11KO)=の名前をあげた。
ローチとデービスの再戦は8月16日(日本時間17日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催が内定していたが、7月11日(日本時間12日)早朝、デービスが暴行容疑で逮捕(後、不起訴)された為に、開催は白紙に戻されていた。
ローチはデービスとの再戦に付いて、「我々は座して待つつもりはない。前進するつもりだ」と語り、年内にリング復帰を希望。ライト級に階級を上げる考えを示し、海外リングでも戦う意思を表明。スティーブンソンとの対戦を希望しているが、「年内はない。実現するなら来年になるだろう」としている。

ローチのマネジャー、ギャリー・ジョナスは、プレミア・ボクシング・チャンピオンズとリヤド・シーズンが、ローチのプロモートに興味を示している事を明かし、10月25日(日本時間26日)に米・ラスベガスで開催されるセバスチャン・フンドラvsキース・サーマンをメインとするPrime Video PPV放映のPBC興行アンダーカードへの出場に含みを持たせている。
ローチは2023年11月25日(日本時間26日)に米・ラスベガスで、ヘクター・ルイス・ガルシア(ドミニカ)=16勝(10KO)2敗3NC=を12回判定で破り王座を獲得したが、防衛戦は昨年6月28日(日本時間29日)に米・ワシントンDCで、フィアガル・マクロリー(アイルランド)=17戦全勝(9KO)1敗=を8回TKOで破った一度だけ。
ローチがデービスと対戦するにあたり、WBAは暫定王座を保持していたアルベルト・バティルガジエフ(ロシア)=12戦(8KO)1敗=陣営とも協議し、一度限りとして特別承認を与えているが、デービスに勝った場合、5日以内にスーパーフェザー級、ライト級どちらの王座を保持して行くかを決める事、敗れた場合は120日以内にバチルガジエフとの対戦を義務付けられていた。
しかし、バティルガジエフは7月2日(日本時間3日)にトルコ・イスタンブールで、ジェームス・”ジャザ”・ディケンズ(英)=36勝(15KO)5敗=にまさかの4回KO負けで王座から陥落。ローチがライト級に転向し王座が空位となった場合には、ディケンズがレギュラー王座に昇格するものと思われる。
現在のWBAランキングは1位エルヌール・サメドフ(ロシア)=20勝(9KO)1敗=、2位スルタン・ザウルベック(カザフスタン)=20戦全勝(13KO)=、3位堤駿斗(志成)=7戦全勝(4KO)=選手と続くが、ザウルベックはIBF世界同級挑戦者決定戦で、リアム・ウィイルソン(オーストラリア)=16勝(8KO)3敗=との対戦を指令されており、堤選手が8月16日(日本時間17日)にサウジアラビア・リヤドで決まっている、カイス・アシュファク(英)=13勝(5KO)3敗1分=との試合に勝てば、世界王座へ一気に接近する事になる。