5月4日(日本時間5日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=30戦全勝(27KO)=選手に挑戦。2回にダウンを奪う大健闘の末に8回TKOで敗れた、WBA世界スーパーバンタム級1位、WBC4位、WBO7位のラモン・カルディナス(米)=25勝(14KO)2敗=と、2月8日(日本時間9日)に米・テキサス州サンアントニオで対戦。7回にダウンを奪いながら、94-95、94-95、92-97の僅差判定で敗れたブライアン・アコスタ(メキシコ)=20勝(8KO)1敗1NC=が、9月5日(日本時間6日)に再起戦を迎える。

米国リング2度目の登場となる元WBA世界スーパーバンタム級9位のアコスタは、米・ワシントンDCで開催されるPROBOX TV放映興行で、WBC世界フェザー級6位スライマン・セガワ(ウガンダ)=17勝(6KO)5敗1分1NC=と、フェザー級10回戦で対戦。

カルディナスのホームリングに乗り込んだアコスタは、序盤戦、カルディナスのスピーディーな動きと速いコンビネーションに苦戦。しかし第7ラウンド、強引に押し込んで出ると左フックをテンプルに決めダウンを奪う。残り2分以上あったが、カルディナスは何とか凌ぎ終了ゴング。8回以降、圧力を強めたアコスタは左右フックから右アッパーを突きあげ、カルディナスを追ったが、カルディナスは押し込まれながらも、ショートブローを返し試合終了ゴング。

Bryan Acosta vs. Ramon Cardenas

猛烈な追い込みを見せたアコスタだったが、序盤戦の失点が痛く逆転には至らなかった。しかし、実力を認められカルディナスを傘下に持つサンプソン・リューコーイッツとプロモート契約を締結。今度のチャンスを掴んだ。

27歳のアコスタと対戦するセガワは37歳の技巧派サウスポーで、2018年から米国リングで戦っている。現WBA世界フェザー級暫定王者ミルコ・クエロ(アルゼンチン)=15戦全勝(12KO)=とは昨年3月にラスベガスのT-モバイル・アリーナでグローブを交え8回判定負け。

現WBC世界フェザー級暫定王者ブルース・キャリントン(米)=16戦全勝(9KO)=とは、昨年9月27日(日本時間28日)にニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで対戦し、持ち前のスピードとテクニックで大善戦。93-97、93-97、95-95の判定で敗れたが、キャリントンはキャリア最大の苦戦で、セガワの勝利を推す声も多く聞かれた。これによりキャリントンが試合前に語っていた、井上尚弥(大橋)=30戦全勝(27KO)=選手との対戦希望に対し、「まだ早すぎる。そのレベルにない」と厳しい意見が飛び交う事態となった。

セガワはキャリントン戦以来、約1年ぶりのリング登場となるが、アコスタ戦の後は10月31日(日本時間11月1日)にコンゴ・キンシャサの興行で、12回戦(対戦相手未定)が予定されている。アコスタのアタックをセガワが交わし切り圧勝するのか。それとも、カルディナスを一度は倒したアコスタの圧力がセガワを削っていくのか。地味ですが興味深い一戦です。