8月23日(日本時間24日)、米・フロリダ州オーランドのカリビ・ロイヤル・オーランドで開催された、モスト・バリュアブル・プロモーション(MVP)興行のメインイベントで行われた、WBA世界フライ級暫定王座決定戦。同級1位ヤンキエル・リベラ(プエルトリコ)=7戦全勝(3KO)=と、同級2位アンジェリーノ・コルドバ(ベネズエラ)=19勝(12KO)無敗1分1NC=の一戦は、12回引き分け。
初回、コルドバはサウスポーのリベラに対し、いきなり右ストレート、左フックを力任せに振って出る。リベラはスピーディーな動きで交わすが、接近しもつれる。2回、コルドバは右ストレートを放ち体ごと接近。左フックを叩きつけるが、すぐ揉み合いに。両者噛み合わず、レフェリーから注意を受ける。オーソドックスにチェンジしたリベラは、速い連打を見せた。
3回、コルドバはジャブから肉薄。接近し左右フックを振るが、交わして打とうとするリベラとは噛み合わず、揉み合う場面が多い。4回、偶然のバッティングでリベラは左瞼をカット。コルドバがラフなパンチで攻勢をかける。リベラは左アッパーで応戦。しかし、もつれる。接近戦でリベラの左フックが決まると、スリップ気味ながらコルドバはダウン。8カウントを聞いた。
5回、コルドバが前進。ラフな右ストレート、左フックでリベラに迫る。右フックを合わせるリベラだが、コルドバは構わず連打を叩きつける。しかし、噛み合わない。6回、コルドバがラフなパンチを振っては揉み合いとなり、リベラは思ったように手が出ない。コルドバはラビットパンチで減点1。
7回、開始を前に主審からクリーンファイトが促される。リベラの速いワン・ツー、前に出るコルドバのタイミングが遅れた右ストレート、左フックは共に空を切り、相変わらず噛み合わない。8回、両者の頭がぶつかり、揉み合ってはストップ。ラフなパンチを続けるコルドバコーナーに向かい、主審は注意を与える。
9回、コルドバはラフなパンチを振り回し攻勢。手数とヒットで上回る。リベラは交わしては揉み合いで、手を出せない。10回、前進し手数を出し、体に当てているのはコルドバ。リベラは巻き込まれ、時折手を出すが空を切る。11回、コルドバの突進は続く。打っては揉み合いとなるが、終盤、右ストレートが決まりリベラはグラり。
最終ラウンド、リベラは足を使って動く。コルドバはラフなパンチで距離を詰めては揉み合いのまま試合終了ゴング。両選手共に勝利をアピールしたが、公式スコアは115-111コルドバと、113-113、113-113。コルドバは減点が痛かったが、ラフな戦法でリベラの良さを殺したのは事実。それにしても噛み合わない戦いだった。