9月4日(日本時間5日)、カナダ・モントリオールのモントリオール・カジノで開催された、アイ・オブ・ザ・タイガー・マネージメント薨御のメインイベント。IBF世界スーパーミドル級挑戦者決定戦。同級3位オスレイス・イグレシアス(キューバ・ドイツ在住)=13戦全勝(12KO)=と、同級2位(1位は空位)ウラジール・シシュキン(ロシア / 米・フロリダ州在住)=16勝(10KO)1敗=の一戦は、イグレシアスが8回TKO勝ち。
”エル・トルネード”(竜巻)の異名を持つイグレシアスは、サウスポースタイルから繰り出す左ストレートを軸にした連打で試合をリード。前に出るシシュキンだが、足が良いイグレシアスを捕まえる事は出来ず、迎えた第8ラウンド、イグレシアスの左ストレートが決まるとシシュキンは後退。すかさず連打で迫るイグレシアスの攻勢を何とかクリンチでしのいだシシュキンだったが、イグレシアスの連打は止まらず、防戦一方となった所で試合はストップされた。
これで8連続KO勝利となった27歳のイグレシアスは、4団体統一世界同級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=63勝(39KO)2敗2分=への、IBF王座挑戦権を獲得。

シシュキンは昨年10月19日(日本時間20日)にドイツ・ベルリン郊外、ファルケンセのシュタンツァーレで行われた、IBF世界同級王座決定戦で、ウィリアム・スカル(キューバ / ドイツ・ベルリン在住)=23勝(9KO)1敗=に12回判定で敗れたが、判定は大いに物議を醸し、IBFは即時再戦を指令。
しかし、スカルはカネロの対戦相手に選ばれ、5月3日(日本時間4日)にサウジアラビア・リヤドのザ・べニューで、カネロとの4団体王座統一戦に臨んだが、凡戦の末に12回判定負け。スカルを持ち前のアグレッシブなスタイルで追い込み、接戦を演じたシシュキンだったが、イグレシアスには全く通じなかった。
5戦連続でカナダのリングで勝利を収めたイグレシアスは、WBC世界同級暫定王者クリスチャン・ムビリ(フランス・カナダ在住)=29戦全勝(24KO)=と同じ、アイ・オブ・ザ・タイガー・マネージメントによりプロモートされている。今後、1年以内にカネロへの指名挑戦が義務付けられると思われるが、まずは9月14日(日本時間15日)に米・ラスベガスで行われる、カネロvsクロフォードの結果を待つ事になる。