9月18日、オーストラリア・ブリスベンのパット・ラフター・アリーナで開催された、ノーリミット・ボクシング・プロモーション興行のメインイベント。IBF世界ウェルター級挑戦者決定12回戦。前IBF世界スーパーライト級王者で、世界ウェルター級7位にランクされるリアム・パロ(オーストラリア)=25勝(15KO)1敗=と、同級8位デビッド・パポット(フランス)=30勝(5KO)無敗1分=の一戦は、パロが判定勝ち。
サウスポー同士の対戦となった試合は、立ち上がりの3ラウンドをパロがジャブを的確に当てリード。しかし、第4ラウンド終了間際、パポットの左ストレートがパロの右目を直撃。5回以降、パポットの左ストレートを度々浴びたパロの右目は、ラウンドが進むごとに膨らみが増し、試合終了時には完全に塞がった。
ヒッティングによる右目のダメージにより試合がストップされる事も心配されたが、パポットは無理せず深追いをしない。パロはジャブを軸に距離を取り、9回、10回には連打でパポットを後退させポイントをピックアップ。パポットの拙攻にも助けられた形で勝利を掴んだ。

公式スコアはカール・ザッピア(オーストラリア)117-111、ジェローム・レイデス(フランス)116-112、池原信遂(日本)116-112でいずれもパロ。
2階級制覇に照準を合わせるパロは、9月13日(日本時間14日)に英・ベルファストのウィンザー・パークで行われた王座決定戦で、パディ・ドノバン(アイルランド)=14勝(11KO)2敗=を、12回スプリットの判定で破り王座を獲得した、ルイス・クロッカー(英)=22戦全勝(11KO)=への挑戦権を獲得。しかし、パポット戦を終え、果たしてこのクラスで上位に通用するのかという疑問符もあがっている。
WBO世界インターナショナル・スーパーフェザー級タイトルマッチ。王者でWBO4位、IBF12位にランクされるリアム・ウィイルソン(オーストラリア)=16勝(8KO)3敗=に、挑戦者ホルヘ・サンタナ(ドミニカ)=15勝(9KO)1敗=が挑んだ一戦は、ウィルソンが4回TKO勝ち。
スーパーウェルター級6回戦に出場した内藤律樹(E&Jカシアス)=25勝(10KO)4敗=選手は、ジェイコブ・ウー(オーストラリア)=15勝(11KO)1敗=に初回TKO負け。アキレス腱断裂が伝えられている。