3度の世界王座への挑戦歴を持つ歴戦の雄、WBC世界スーパーフェザー級15位ミゲル・”ミッキー”・ローマン(メキシコ)=71勝(51KO)14敗1NC=は、10月18日(日本時間19日)にホームタウンのメキシコ、シウダー・フアレスのUACJ大学体育館で開催された興行のメインイベントに登場。元WBA世界フェザー級王者マウリシオ・ララ(メキシコ)=28勝(21KO)3敗2分=とグローブを交えた。
2020年11月に現WBC世界スーパーフェザー級王者オシャキー・フォスター(米)=23勝(12KO)3敗=に9回KO負けを喫して以来、9連勝(1NC含)で再び世界ランキングに顔を出した39歳のローマンは、試合開始ゴングと共にララに肉薄。ジワリと距離を詰め、得意の接近戦に持ち込もうとするが、ララの右ストレートがテンプルを打ち抜くとローマンはダウン。
すぐに立ち上がりレフェリーの8カウントを聞いたローマンは、戦闘意欲を示したが、前に出るララの左フックを2度、3度と喰いコーナーに詰まる。左右フックの連打でローマンがグラつくと、レフェリーはノーカウントで試合をストップ。ララがメキシコの激闘王に鮮やかなストップ勝ちを収めた。

2003年3月プロデビューのローマンは、これまで数々の激闘を演じて来たが、この夜はあまりにも脆かった。シウダー・フアレスで最も勝利を記録したボクサー、ローマンは、この試合を最後にリング生活に別れを告げる事が明かにされている。
2023年5月のリー・ウッドとの再戦で前日計量3.8ポンドオーバーを記録し、戦わずして世界王座を失ったララは、これで3連続KO勝利。世界ランキングへの復帰も予想されるが、ウッド戦後の薬物検査で陽性反応が検出され、現在UKAD(英国アンチ・ドーピング)から出場停止処分を受け、来年3月まで英国での試合出場は禁止されている。