10月24日に開催された、IBF世界ライト級王者レイモンド・ムラタラ(米)=23戦全勝(17KO)=と、同級1位アンディ・クルス(キューバ)=6戦全勝(3KO)=の指名戦入札は、クルスとプロモート契約を結ぶマッチ・ルーム・ボクシングのエディ・ハーンが、88万8888ドル(約1億3560万円)で落札に成功。ムラタラとプロモート契約を締結するボブ・アラムのトップランクは、55万ドル(約8390万円)だった。

IBFが10月2日(日本時間3日)付けで指令していた両者の対戦は、30日間の交渉期間を待たず、エディ・ハーンが即時入札を希望。10月16日(日本時間17日)にIBF本部でオンラインよる入札の開催が決ったが、両陣営が揃って入札の延期を申請。入札は22日(日本時間23日)まで延期されていた。

しかし、期日までに対戦契約は締結されず、結局入札により興行権はマッチルーム・ボクシングが獲得。両選手のファイトマネーは王者のムラタラが65%の57万7777ドル(約8810万円)。挑戦者のクルスは35%の31万1110ドル(約4750万円)となる。

5月10日(日本時間11日)に米・カリフォルニア州サンディエゴのペチャンガ アリーナで行われた暫定王座決定戦で、ザウル・アブドゥラエフ(ロシア)=20勝(12KO)2敗=を12回判定で破った試合でのムラタラのファイトマネーは、40万ドル(約5834万円)。

6月にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が引退を発表し王座を返上。晴れて正規王者に昇格したムラタラは、もっと高額の報酬を得ても良いクルスとの試合だが、トップランクはESPNとの放送契約が満了して以来、新たな放送プラットホームを持っておらず、55万ドルが精いっぱい。ハーンもそこを読んでの入札勝利となった。試合は来年1月にDAZN放映での米国開催が有力とみられる。