WBO世界スーパーフェザー級王者エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)=39勝(32KO)2敗1分1NC=と、IBF世界同ー級王者エドゥアルド・”シュガー”・ヌニェス(メキシコ)=30勝(28KO)1敗=による王座統一戦は、来年2月28日(日本時間3月1日)に、米・アリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナで開催される事が、マッチルーム・ボクシングが正式発表。

ついにメキシカン同士による世界王者対決が実現。ナバレッテは昨年5月のデニス・ベリンチク(ウクライナ)=19勝(9KO)1敗=とのWBO世界ライト級王座決定戦で、攻撃こそ最大の防御というスタイルは通じず、判定負け。再起戦となったオスカル・バルデス(メキシコ)=33勝(24KO)3敗=との再戦では6回KOで快勝したが、5月10日(日本時間11日)に行われたチャーリー・スアレス(フィリピン)=18勝(10KO)無敗1NC=戦はノーコンテスト。

一度は負傷判定勝利が告げられたが、ビデオ裁定によりナバレッテの負傷はスアレスのパンチによるものが確認された為で、ナバレッテは命拾い。ここ数戦は好不調の波が激しく、昔ほどの安定感には欠けている。

5月28日に横浜BUNTAIで、力石政法(大橋)=16勝(11KO)2敗=選手との王座決定戦を制し念願の世界王座を獲得したヌニェスは、9月の初防衛戦でもクリストファー・ディアス(米)=30勝(19KO)6敗=に12回判定勝ちと、2戦連続判定決着が続くが、強打、スタミナ、タフネスと3拍子揃った安定感がある。

激戦間違いなしと見られるナバレッテvsヌニェスの勝者は4団体王座統一に向け、動いていく事になるだろう。大いに楽しみな一戦です。

Raymond Muratalla vs. Andy Cruz

IBF世界ライト級王者レイモンド・ムラタラ(米)=23戦全勝(17KO)=に、同級1位アンディ・クルス(キューバ)=6戦全勝(3KO)=が挑む指名戦は、来年1月24日(日本時間25日)に米・米・ラスベガスのフォンテーヌブローで開催。

この試合の興行権は10月24日に開催された入札で、マッチルーム・ボクシングがトップランクの55万ドル(約8390万円)を大きく上回る、88万8888ドル(約1億3560万円)で落札。ファイトマネーは王者のムラタラが、65%の57万7777ドル(約8810万円)。挑戦者のクルスは、35%の31万1110ドル(約4750万円)。

ムラタラもまだ穴を見せていない好選手だが、東京五輪ライト級金メダリストのクルスもまた、プロデビュー以来、ここまでほとんど打たせておらず、前評判はすこぶる高く、王座交代の声がささやかれている。

スピード、スキル、パンチに優れた両選手の対戦は、スリルに見満ちた攻防戦が予想されるが、スピードで上を行くクルスが徐々にムラタラを引き離していきそうな予感。

Bakhram Murtazaliev vs. Josh Kelly

IBF世界スーパーウェルター級王者バカラン・ムルタザリエフ(ロシア/米・カリフォルニア州在住)=23戦全勝(17KO)=に、同級3位(1、2位は空位)ジョシュ・ケリー(英)=17勝(9KO)1敗1分=が挑む指名戦は、来年1月31日(日本時間2月1日)に英・ニューキャッスルのユーティリタ・アリーナで開催される。

ムルタザリエフはキャシー・デュバのメイン・イベンツとプロモート契約を締結。ケリーはワッサーマン・メディア・グループにより推進されていたが、試合はなかなか決定に至らず、ケリーがエディ・ハーンとプロモート契約を再締結する事で、DAZN放映興行での対戦が決定した。

昨年10月にWBO王座を失ったばかりのティム・チュー(オーストラリア)=25勝(18KO)3敗=の挑戦を受けたムルタザリエフは、2回に3度倒し、4回にもダウンを追加。チューを滅多打ちにし、その強さを世界中に見せつけた。衝撃的な勝利により試合から見放された感があるが、初の英国リングでどんな戦いを見せるか注目される。

Leigh Wood vs. Josh Warrington2

元WBA世界フェザー級王者リー・ウッド(英)=28勝(17KO)4敗=と、元IBF世界同級王者ジョシュ・ワーリントン(英)=32勝(8KO)4敗1分=の再戦は、来年2月21日(日本時間22日)に英・ノッティンガムのノッティンガム・アリーナで開催。

両者は2023年10月7日(日本時間8日)に英・シェフィールドのシェフィールド・・アリーナで対戦。ワーリントンが6回まで59-55、59-55、58-56とリードを保っていたが、第7ラウンド終了間際、ワーリントンはダウン。何とか立ち上がり、ふらつきながら自コーナーへ向いカウントを聞いたが、背を向けたままで、マイケル・アレクサンダー(英)主審は試合をストップ。

ハーンは2024年5月にウッドの地元ノッティンガムのサッカー場シティ・グラウンド(約3万人収容)で、両者の再戦を実現させたいと宣言。再戦交渉は最終同意に近づいていると言われていたが計画は頓挫。ウッドはフリーエージェントを宣言し、今年5月、1年7ヶ月ぶりの復帰戦でアンソニー・カカス(アイルランド)=24勝(9KO)1敗=に9回TKO負け。

一方のワーリントンも、2022年12月にルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)=31勝(18KO)3敗=に敗れ、世界王座を失って以来3連敗と低迷。ようやく今年4月に約3年1ヶ月ぶりの白星を手に入れた。37歳ウッドと、34歳ワーリントンによる生き残りをかけた再戦。果たして勝者は。