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WBCのマウリシオ・スライマン会長は、世界ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=が、次戦で元WBC世界同級王者デオンテイ・ワイルダー(米)=44勝(43KO)4敗1分=との対戦を希望した事を受け、この対戦実現に向け全面的に支援する方針を明らかにした。

4団統一王者だったウシクは、WBOから暫定王者ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)=36勝(24KO)4敗=との対戦を指令されていたが、パーカーは10月25日(日本時間26日)に英・ロンドンで行われた暫定王者対決で、WBA暫定王者のファビオ・ウォードリー(英)=20勝(19KO)無敗1分=に11回TKO負け。ウシクは11月にWBO王座を返上。現在はWBC、IB&WBAスーパー王座を保持する。

40歳のワイルダーは、現在WBC世界同級13位にランクされているが、2020年以降、タイソン・フューリー(英)戦での連敗を含め1勝4敗(3KO負)と、かつての勢いはない。昨年6月、チャン・ツィーレイ(中国)=27勝(22KO)3敗1分=に5回KO負けを喫した試合は、すっかり自信を無くしているような戦いぶりでの惨敗だった。

Deontay Wilder vs. Zhilei Zhang
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今年6月に38歳のティレル・ハーンドン(米)=24勝(15KO)6敗=を7回TKOで破り、約2年8ヶ月ぶりの勝利を挙げたが、パンチのスピード、迫力は往年の面影は見られず、明らかに世界クラスの選手と比べると力が落ち、パンチを交わす事だけに専念するような戦いぶりのハーンドンに対し、ドンピシャの一発を打ち込む事が出来なかった。

試合後、「僕は長い間、休養していた。長い道のりだったけど、リングに戻れてうれしいよ。みんなが本当に見たかったものを見せられなかったのは分かっているけど、これからどんどん良くなっていくよ」と語ったワイルダーだが、とても上昇が見込めるような内容ではなかった。

Deontay Wilder vs. Tyrrell Anthony Herndon
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その後、ジェイク・ポール(米)=12勝(7KO)1敗=や、38歳の元UFC王者で元WBC世界ヘビー級10位のフランシス・ガヌー(カメルーン)=2敗=が、落ち目の元WBC王者を踏み台にしようと対戦に名乗りをあていた。

しかし、ワイルダーのマネージャー、シェリー・フィンケルは、ウシクからの対戦希望を受け「我々は間違いなく興味を持っている」と、対戦実現に意欲的な姿勢を見せている。

両者の対戦はリヤド・シーズンの枠内で2月か3月に開催される可能性が高いと見られているが、4月にニューヨークまたはラスベガスで行われる可能性も残している。

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