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1月16日、オーストラリア・ブリスベンのブリスベン・エンターテイメント・センターで開催された、ノーリミット・ボクシング・プロモーション興行のメインイベント。WBOインターナショナル・ミドル級王座決定10回戦。IBF世界スーパーウェルター級6位、WBO12位ニキータ・チュー(オーストラリア)=11戦全勝(9KO)=と、WBA世界ミドル級4位、WBO8位、IBF13位マイケル・セラファ(オーストラリア)=34勝(22KO)5敗=の一戦は。3回2秒ノーコンテストに終わった。

20年ぶりのオーストラリア人同士による最大級のファイトとして注目を集めた試合は、初回、ゼラファがサウスポーのチューに右ストレートをヒットし先制。チューも負けじと打ち返し、第2ラウンドはプレスを強め左ストレートで反撃。両者のパンチが交錯したが、偶然のバッティングによりゼラファが左瞼をカット。

ゼラファのカットは出血は少なく腫れも見られなかったが、3回開始直後にクリス・コンドン(オーストラリア)主審はドクターチェックを要請。そしてそのまま試合は停止された。あまりのあっけない結末に、会場から凄まじいブーイングが沸き起こり、怒号が飛び交った。

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「これは並外れた瞬間だ。観客は激怒している。オーストラリアのボクシング史において永遠に語り継がれる瞬間となるだろう。並外れている。信じがたい」(放送席)。

ゼラファが「見えない」と言っているようにも映り、リング上は大混乱。弟の応援の為にやって来ていた元WBO世界スーパーウェルター級王者ティム・チュー(オーストラリア)=26勝(18KO)3敗=も、リングに上がりゼラファを非難。激しくやり合った。

「あの程度の傷で戦いを辞めるのは考えられない。卑怯者だ」とゼラファを罵ったティムの言葉は、世界王座を失ったセバスチャン・フンドラ(米)=23勝(15KO)1敗1分=との第一戦で、第2ラウンドに負った額の傷からの大流血にもめげず12回を戦っただけに説得力がある。

Tim Tszyu
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「ぼやけてるって言ったんだ。なぜみんなが僕をブーイングするのかわからない。僕が止めたんじゃない、医者が止めたんだ」とゼラファは言い訳。リング・ドクターを務めたアラン・サンダース博士は、ゼラファが「視力を失った」と訴えたため試合を中止したと述べており、ドクターのせいにしたゼラファの言い訳は虚しく聞こえる。

ゼラファはニキータとの再戦を、「すぐにやろう」とまくしたてたが、5年前にティム戦をキャンセルした過去もあり、「この後、ゼラファがノーリミットのカードに再び登場することはないだろう」と見られている。

また、早すぎる出血ストップという結末により、この日、第3の主役となり注目を集める事になったティムには、今春リング復帰を計画する元WBC、IBF&WBAスーパー・ウェルター級王者エロール・スペンスJr(米)=28勝(22KO)1敗=との対戦話が浮上。今後の交渉の進展が注目されている。

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