WBA世界ヘビー級王者マフムド・チャー(ドイツ)=34勝(20KO)4敗=が、3月30日(日本時間31日)にブルガリア・ソフィアのアリーナ・アルメックで、同級10位クブラト・プーレフ(ブルガリア)=30勝(14KO)3敗=を相手に初防衛戦を行う。チャーが王座を獲得したのは2017年11月で、約6年4ヶ月を経ての初防衛戦となる。

チャーはWBAと、ヒルベルト・ヘスス・メンドーサWBA会長個人、ドン・キング・プロダクションらを相手取り、不当な王座剥奪などで提訴。裁判による係争が続いていたが、昨年8月にWBAとの和解が成立。8月26日付けでWBA世界ヘビー級王者に正式に復帰した。

王座復帰後、チャーは昨年10月14日(日本時間15日)までに、同級5位にランクされていたジャレル・ミラー(米)と防衛戦を行う事を義務付けられ、勝者はWBAの指令する挑戦者と対戦する事になったが、ミラー戦を開催するプロモーターが現れず、この指令はあっさり頓挫。ようやく42歳のプーレフの地元ブルガリアでの試合開催が決まった。

5月18日(日本時間19日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催される、IBF、WBO&WBAスーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=21戦全勝(14KO)=と、WBC王者タイソン・フューリー(英)=34勝(24KO)無敗1分=による王座統一戦勝者と、チャーvsプーレフの勝者が戦わない限り、WBA世界ヘビー級の王者が一人になる事は無いが、それが実現する可能性は限りなくゼロに近いと見られる。WBAがスーパー王者との対戦を指令すれば話は別だが、果たしてその時は来るのか?。今後に注目。