アンディ・ルイスJrvsジャレル・ミラー 「ヘビー級戦・結果」 ジャレッド・アンダーソンvsマーティン・バコレ / ”リヤド・シーズン”

8月3日(日本時間4日)、米・ロサンゼルスのBMO・スタジアムで開催された、”リヤド・シーズン”。ヘビー級ノンタイトル12回戦。約1年11ヶ月ぶりのリング登場となる、元3団体統一世界ヘビー級王者アンディ・ルイスJr(米)=35勝(22KO)2敗=と、元WBA1位ジャレル・ミラー(米)=26勝(22KO)1敗1分=の一戦は、12回引き分け。スコアは116-112ミラーと、114-114、114-114。

ヘビー級サバイバル戦は初回終了間際、ルイスJrが左右フックを決めると、ミラーも左右フックを振り、スリリングなパンチの交換が展開された。2回はミラーが接近戦で右アッパー、フックをヒット。3回、前進するミラーはボディ攻撃から右アッパー。

4回、右ストレートをボディに送り右フックを振るうルイスJrだが、前に出るミラーは、ジャブを差し、ボディ攻撃から左フック。5回、下がるルイスJrにミラーはボディ打ちから左右フックを決める。6回、流れは変わらない、共にボディを狙い左右フックを振るうが、手数、ヒットでミラーが上回る。

7回、8回とジワリ前に出るミラー、下がるルイスJr共に有効なアクションはなく、スローな展開が続く。9回、ルイスJrは右ボディ、右フック。前進するミラーはルイスJrをコーナーに詰め連打。しかし、ダメージングブローはない。10回、ジャブを突き押し込んで来るミラーに、ルイスJrは右フック。

11回、接近戦。共にボディを叩き、ルイスJrは右フック。ミラーは左右フックを放ち、終了間際に手数をまとめた。最終ラウンドも同じような流れで、終了間際にミラーが連打を見せ試合終了ゴング。共に決め手を欠いた一戦は引き分けとなったが、より勝者に近かったのはミラーとの見方が多い。スピード、切れを欠いたルイスJrは、何とか次につなげたが、今日の出来では厳しい。

WBOインターナショナル・ヘビー級タイトル&NABO同級王座決定10回戦。WBOインターナショナル王者でWBO世界ヘビー級4位、IBF5位、WBC6位、WBA13位ジャレッド・アンダーソン(米)=17戦全勝(15KO)=と、WBA世界同級1位、WBC7位、IBF14位マーティン・バコレ(コンゴ)=20勝(15KO)1敗=の一戦は、バコレが5回2分7秒KO勝ち。

初回、どっしり構え右を狙うバコレに対し、ジャブを飛ばすアンダーソンはサウスポーにスイッチ。終了間際、バコレの右アッパーでグラリと来たアンダーソンは追撃の右ストレートでダウン。立ち上がり終了ゴングを聞いた。2回、ビッグサイズのバコレはプレスを強め前進。左フックを決め、痛烈な右アッパーをヒット。

3回、バコレは左右フックとアッパーでアンダーソンに肉薄。スイッチするアンダーソンも左フックを上下に散らし反撃。打ち合いとなった。4回、距離を詰めて出るバコレが左フック、右ストレートを決めるとアンダーソンは後退。

迎えた第5ラウンド、往年のジョージ・フォアマンのようにゆったりと構え、巨体を押し出すバコレの左アッパーが決まると、アンダーソンは後ろへはじけ飛ばされるようにダウン。再開に応じたアンダーソンだったが、バコレはすぐに右ストレートを決め、このラウンド2度目のダウンを奪う。何とか立ったアンダーソンにバコレが容赦ない連打で攻め込むと、ジェリー・カントゥ(米)主審はたまらず試合をストップ。バコレが凄まじい破壊力を見せつけ、無敗のホープを粉砕した。

boxing master

金元 孝男(かなもと たかお)。1960年生まれ、静岡県出身。元協栄ボクシングジム契約トレーナー 。ジャパン・スポーツ・ボクシング・クラブ・マネジャー。輪島功一選手の試合をテレビで観たばっかりに16歳で上京。プロボクシングの世界へ。1978年のプロデビュー。引退後はハワイの伝説のトレーナー、スタンレー・イトウ氏に師事。ハワイ・カカアコ・ジムで修行。協栄ジムでは元WBA世界スーパーバンタム級王者佐藤 修 、元WBA世界フライ級王者坂田健史らをアシスタント・サポ-ト。

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