5月10日(日本時間11日)、英・ノッティンガムのノッティンガム・アリーナで開催された、クイーンズベリー・プロモーション興行のメインイベント。IBF世界スーパーフェザー級王座を返上したアンソニー・カカス(アイルランド)=23勝(8KO)1敗=が、保持するIBO世界同級王座を賭けて、元WBA世界フェザー級王者リー・ウッド(英)=28勝(17KO)3敗=の挑戦を受けた一戦は、カカスが9回2分15秒TKO勝ち。
36歳のベテラン同士の一戦。地元の大声援を受けたウッドは、ジャブを軸に積極的なスタート。技巧派のカカスは右カウンターを狙う。3回、カカスはスイッチを織り交ぜ、右ストレート、左フック。ウッドもジャブから右ストレートを打ち込んだ。
4回、5回と共にロングレンジから右ストレートを伸ばし、接近戦すると右アッパーを突き上げた。6回、カカスは左フック、アッパーから右ストレートの連打。7回、プレスを掛けるウッドだが、カカスはスイッチを織り交ぜながら右アッパー、左フック。8回、前に出るウッドはボディ攻撃から突破口を開こうとするが、カカスは左右アッパーで応戦。
9回、開始から打ち合い。カカスの右アッパーが決まり、ウッドが後ろへ弾き飛ばされロープでバウンドすると、ジョン・レイサム(英)主審はダウンを宣告。ウッドは8カウントを聞いた。再開後、反撃の姿勢を見せたウッドだったが、カカスの左フック、左右アッパーの連打を受け、左ボディを効かされ後退。なおも追撃するカカスに対し、ウッドコーナーから白いタオルが投げ込まれ試合はストップとなった。

カカスはIBF世界同級1位エドゥアルド・ヌニェス(メキシコ)=28勝(28KO)1敗=との指名戦履行を果たさず、IBF世界王座を返上し、条件の良い人気選手ウッドとの対戦を選択。
ウッドは2023年10月7日(日本時間8日)に英・シェフィールドのシェフィールド・アリーナで、元IBF世界同級王者ジョシュ・ワーリントン(英)=31勝(8KO)4敗1分=、第7ラウンド、大逆転の3分TKOで撃退。昨年、階級を上げてのリング復帰が計画されていたが、ケガにも悩まされ実現せず、約1年7ヶ月ぶりの復帰戦だった。
セミファイナルのWBAコンチネンタル・ゴールド・ライトヘビー級王座決定10回戦。エズラ・テイラー(英)=11戦全勝(8KO)=と、トロイ・ジョーンズ(英)=12戦全勝(6KO)=の無敗対決は、テイラーが判定勝ちで新王者。スコアはミカエル・フック(スウェーデン)100-90、ルイジ・ボスカレッリ(イタリア)99-91、ジョン・レイサム(英)97-94。
IBFインターナショナル・フェザー級王座決定12回戦。昨年11月2日(日本時間3日)に英・バーミンガムのリゾート・ワールド・アリーナで、シャバズ・マスード(英)=14戦全勝(4KO)=にスプリットの判定で敗れ、IBO世界スーパーバンタム級王座を追われ、世界ランクからも名前が消えたリアム・デイヴィス(英)=16勝(8KO)1敗=が、階級を上げての再起戦で、カート・ウォーカー(アイルランド)=12戦全勝(2KO)=と対戦。
試合はデイヴィスがウォーカーの終盤の追い上げを交わし、判定勝ちで新王者。スコアはボブ・ウィリアムズ(英)117-111、アマル・サクラウイ(フランス)116-112、ミカエル・フック(スウェーデン)115-113の3-0。