5月2日(日本時間3日)、米・ニューヨークのタイムズスクエアで開催された、”Fatal Fury: City of the Wolves”のメインイベント。WBA世界ウェルター級レギュラー王座決定戦。元WBC世界ライト級暫定王者で同級3位にランクされるライアン・ガルシア(米)=24勝(20KO)1敗1NC=と、元WBA世界ライト級暫定、元WBA世界スーパーライト級王者で同級2位のロランド・ロメロ(米)=16勝(13KO)2敗=の一戦は、ロメロが判定勝ち。

初回、ジャブの差し合いからスタート。ガルシアの速いジャブがよく伸びた。2回、開始早々、ガルシアに接近したロメロの左フックがタイミングよく決り、ガルシアがダウン。すぐ立ったガルシアは、ロメロの後続打を断ち切り、元のペースに。

ロメロの左フックでガルシアがダウン

3回、ガルシアはジャブを上下に打ち分ける。クラウチングに構えるロメロは、強打を打ち込むタイミングを探る。4回、ロメロはジャブをボディに伸ばす。ガルシアは警戒しながらジャブを突き、右を打ち込む機会を待つ。

5回、互いにジャブを上下に差し合い、右に繋げようとするが、どちらも警戒し緊迫した探り合いが続く。6回、ロメロはプレスを掛け、ジャブから左フックを打ち込むチャンスを伺う。ガルシアはジャブを放つが手数は少ない。

7回、両者共にジャブを放ち、ガルシアは右ストレート、ロメロは左フック狙うが、どちらもクリーン・ヒットは許さない。8回、ロメロの強打を警戒するガルシアは、後手に回った印象で手数が出ない。ロメロはプレスを掛け、右強打を打ち込む機会を狙う。

9回、ロメロはボディジャブから強い左フック。ガルシアは時折ジャブを放つのみで、手が出ない。10回、ロメロはボディへのジャブから右の一発を狙い、接近すると強い左フック。ガルシアは後手で手が出ない。

11回、プレスを掛けるロメロは、出てこないガルシアに強い左右フックを叩きつける。ガルシアはブロックするが後退を繰り返し、手が出ず元気がない。

最終ラウンド、流れは変わらない。ロメロがボディジャブから仕掛け踏み込むと、ガルシアは後退するばかり。最後までガルシアは持ち味の思い切ったアタックを見せずに試合終了ゴング。スコアは118-109、115-112、115-112。

ロメロは最後まで自らの持ち味を出すボクシングを遂行し王座を獲得。強気でなるガルシアだが、らしさを全く見せず、迫力ある攻撃は影を潜めたままで、中盤以降、ズルズルとポイントを失って行った。