対戦同意が伝えられていた、WBO世界ウェルター級王者ブライアン・ノーマンJr(米)=28勝(22KO)無敗2NC=と、元2階級制覇王者でWBC世界同級1位、WBA2位にランクされるデビン・ヘイニー(米)=32勝(15KO)無敗1NC=の一戦は、ノーマンJrが保持するWBO王座を賭けて、11月にサウジアラビア・リヤドで開催される事を、同国の”リヤド・シーズン”を主導するトゥルキ・アラルシク大臣が発表。日程と会場は後日発表される。
ノーマンJrは6月19日に東京・大田区総合体育館で、日本期待の佐々木 尽 (八王子中屋)=19勝(17KO)2敗1分=選手の挑戦を、5回46秒KOで破り2度目の防衛に成功。試合開始早々から2度のダウンを奪い、第5ラウンドに左フックを鮮やかに決め、佐々木選手を失神KOした試合は、Knockout of the Yearの候補となっている。

一方、ライト級上がりのヘイニーは、5月2日(日本時間3日)に米・ニューヨークのタイムズスクエアで行われたウェルター級転向初戦で、元WBO、WBC世界スーパーライト級王者ホセ・カルロス・ラミレス(米)=29勝(18KO)3敗=を12回大差の判定で破ったが、アクションに乏しい見せ場のない凡戦に終わっている。
また、ヘイニーの前日計量で計測されたウェイトは143ポンドで、ウェルター級リミットには4ポンド足りなかった。ヘイニーが初めてウェルター級リミットで戦う相手がノーマンJrとなったが、元々パワー、決め手に欠け、打たれ脆さもあるるヘイニーだけに、ウェイトを上げた場合、「打っては動いて交わす」というパターンでの組み立てしか浮かんでこない。

ノーマンJrは初めて名前が売れている選手との対戦になるが、ヘイニーを撃破すれば、一気にスターダムへのし上がっていく事になるだろう。そして、その可能性は高いと見る。
アラルシク大臣は同日、他にもビッグカードを組み入れる事を示唆。スーパーウェルター級転向を正式に表明した、IBF世界ウェルター級&WBAスーパー王者ジャロン・”ブーツ”・エニス(米)=34勝(30KO)無敗1NC=と、WBC世界スーパーウェルター級暫定王者バージル・オルティスJr(米)=23戦全勝(21KO)=によるタイトル戦。
6月27日(日本時間28日)にカナダ・ケベックシティで行われたWBC世界スーパーミドル級暫定王座決定戦で、同級7位マチェイ・スレツキ(ポーランド)=33勝(13KO)4敗=を、初回2分28秒TKOで破り暫定王座を獲得したクリスチャン・ムビリ(フランス・カナダ在住)=29戦全勝(24KO)=と、WBA世界同級3位、WBC9位、WBO15位レスター・マルティネス(グアテマラ)=19戦全勝(16KO)=の対戦。

8月16日(日本時間17日)にサウジアラビア・リヤドで開催される”リヤド・シーズン”のメインイベントで、元WBC世界ヘビー級暫定王者ディリアン・ホワイト(英)=31勝(21KO)3敗=と対戦が決まっている、20歳のヘビー級KOセンセーション、WBO世界ヘビー級1位、WBA3位、IBF7位、WBC11位のモーゼス・イタウマ(英)=12戦全勝(10KO)=の出場も希望。
WBC世界同級4位、WBA6位、IBF10位にランクされるマーティン・バコレ(コンゴ)=21勝(16KO)2敗1分=とのマッチアップを視野に入れている。
また、7月12日(日本時間13日)に米・ニューヨークでWBC世界ライト級王者シャクール・スティーブンソン(米)=23戦全勝(11KO)=との対戦が決まっている、同級暫定王者ウィリアム・セペダ(メキシコ)=33戦全勝(27KO)=と、6月14日(日本時間15日)に米・ニューヨークで、三代大訓(横浜光)=17勝(6KO)2敗1分=選手を5回TKOで破り、IBF世界ライト級王座への挑戦権を獲得したアンディ・クルス(キューバ)=6戦全勝(3KO)=の対戦も構想にある。