9月21日(日本時間22日)、英・ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催された、”リヤド・シーズン”興行のメインイベント。IBF世界ヘビー級タイトルマッチ。王者ダニエル・デュボア(英)=21勝(20KO)2敗=に、元3団体統一王者で同級3位(1、2位は空位)にランクされるアンソニー・ジョシュア(英)=28勝(25KO)3敗=が挑んだ一戦は、デュボアが5回59秒KO勝ち。
初回、終了間際、デュボアは右を効かせ後退するジョシュアに右フックを叩き込みダウンを奪う。2回もデュボアの攻勢にさらされたジョシュアは、3回、デュボアの左フックで大きく後退。連打からの左アッパーで終了ゴングと同時にダウン。何とか立ち上がり、この回を終了したが、ダメージは大きい。
4回にもダウンを喫したジョシュアは、迎えた第5ラウンド、右ストレートで反撃の構えを見せ前に出たが、そこにデュボアは冷静に右ストレートをカウンター。たまらず前のめりにキャンバスへ落下したジョシュアは、今度は立ち上がれずテンカウントを聞いた。9万6千人の大観衆を集めた英国人同士のスター対決は、デュボアの圧勝となった。
EBU欧州&WBCシルバ―・ミドル級タイトルマッチ。WBCシルバー王者でWBC&WBO世界同級1位、IBF4位、WBA6位のハムザ・シーラーズ(英)=20戦全勝(16KO)=と、EBU王者でWBC世界同級8位、IBF13位にランクされるタイラー・デニー(英)=19勝(1KO)2敗3分=の12回戦は、シーラーズが2回2分5秒TKO勝ち。
初回、開始早々サウスポーのデニーに左フックを打ち込みダウンを奪ったシーラーズは、続く第2ラウンド、右フックを叩き込み、続く左右フックの連打でこの試合2度目のダウンを奪う。立ち上がったデニーだが、マーク・ベイツ(英)主審は続行を認めなかった。
WBO世界ライトヘビー級暫定王座決定戦。同級1位ジョシュア・ブアッツィ(英)=17戦全勝(13KO)=と、同級2位ウィリー・ハッチンソン(英)=18勝(13KO)1敗=の一戦は、ブアッツィが判定勝ち。スコアはサルバドール・サルバ(スペイン)117-108、ハワード・フォスター(英)115-110ブアッツィと、グジェゴシュ・モレンダ(ポーランド)113-112ハッチンソンのスプリット。
試合は第6ラウンド、ブアッツィのボディ攻撃でハッチンソンはダウン。7回にはヘッドバッドで減点1。9回は打ち合いとなったがブアッツィの左ボディで、ハッチンソンは再びダウン。2度のダウンを喰いながら最終ラウンドまで健闘したハッチンソンだが、さすがに1ポイント差で勝ちのスコアには驚きの声が上がっている。
IBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ。王者アンソニー・カカス(英)=22勝(8KO)1敗=と、元IBF世界フェザー級王者ジョシュ・ワーリントン(英)=31勝(8KO)3敗1分=の一戦は、手数、ヒット数で上回ったカカスが判定勝ち。スコアは118-110、117-111、117-111。
これで3連敗となった33歳のワーリントンは、試合後、リング中央にグローブを置き自らのキャリアの終焉を告げた。この試合はIBFが世界タイトル戦として承認せず、カカスが保持しているマイナー団体IBOの世界戦として挙行された。
ミドル級12回戦。WBO世界スーパーウェルター級級1位ジョシュ・ケリー(英)=15勝(8KO)1敗1分=と、イシュマエル・デイヴィス(英)=13戦全勝(6KO)=の一戦は、ケリーが判定勝ち。スコアは115-113、115-114、114-114の2-0。
スーパーライト級10回戦。IBF世界ライト級5位、WBC6位、WBO8位マーク・チェンバレン(英)=16戦全勝(12KO)=と、ジョシュ・パドリー(英)=14戦全勝(4KO)=の一戦は、パドリーが判定勝ち。サウスポーのチェンバレンは、第8ラウンド、パドリーの左フックをタイミング良くもらいダウン。9回にはプッシングで減点を取られた。スコアは96-92、96-92、95-93。