マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、前IBF世界ウェルター級王者で、WBC世界スーパーウェルター級1位、WBA2位、WBO4位にランクされるジャロン・”ブーツ”・エニス(米)=34勝(30KO)無敗1NC=とのプロモート契約を延長。その中には、WBC世界スーパーウェルター級暫定王者バージル・オルティスJr(米)=23戦全勝(21KO)=と、来年1月か2月に対戦する契約も含まれている事を発表。
「私たちはジャロン・エニスと契約し、バージル・オルティスJrと対戦させることになりました」 (ハーン)
しかし、この報を受けたバージル・オルティスSrは怒り心頭。現在、両者間で試合に関する協議は行われていない事を明かし、「報道されている合意は、エニスと彼のプロモーターであるエディ・ハーンの間でのみ成立したものです」と、エニスvsオルティスJr決定の報道を否定。
「バージル誰が何を言おうと自分の道を歩む。もう誰かを待つことはない。」(オルティスSr)
そして、オルティスJrのマネジャー、リック・ミリギアンもメディアに対し、「オファーを受けていません。オルティスJrは1月にエニスと対戦する予定はありません。当面の間も対戦する予定はありません」と、ハーンの発表を真っ向から否定している。

当初、2月22日(日本時間23日)にサウジアラビア・リヤドでの対戦が決定寸前まで行った両者は、オルティスJrに送られた契約書に記載されていた契約ウェイトが147ポンドだった事により頓挫。オルティスJr陣営は、「そんな事だったら最初から対戦はない。時間の無駄だった」とエニス陣営への不信感を顕にしていたが、今もそれは変わっていない。
次はサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣の介添えで、11月に対戦する交渉が進められたが、エニスはテスト試合を希望。10月11日(日本時間12日)、または18日(日本時間19日)にエニスの地元、米・ペンシルベニア州フィラデルフィアでの開催が予定されている。
ハーンは先月終わりに、早い時期に対戦相手を決定したいとしていたが、今のところ、10月の対戦相手決定の報はない。オルティスJrは相手を選ばず戦う事を宣言し、次の対戦相手はトップ5の中から選択するとしており、今後の動向が注目される。