6月29日(日本時間30日)、米・アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで開催された、マッチルーム・ボクシング興行のセミファイナル。前IBF世界フライ級王者でWBC3位、IBF4位、WBA9位にランクされるサニー・エドワーズ(英)=20勝(4KO)1敗=と、前IBF世界ライトフライ級王者でIBF6位、WBC12位のエイドリアン・クリエル(メキシコ)=24勝(5KO)5敗1分=のフライ級ノンタイトル12回戦は、エドワーズが9回負傷判定勝ち。スコアは90-82、88-84、87-85の3-0。

初回、エドワーズはスイッチを繰り返しジャブ、ワン・ツー。対するクリエルはガードを高く上げジワリ前進し左ボディ。2回、エドワーズは動いてストレートパンチを飛ばす。クリエルはスイッチを織り交ぜボディ攻撃。3回、前進し、ジャブからボディ攻撃のクリエルだが、エドワーズは足で交わしジャブ。

4回、動いてスイッチ、ジャブのエドワーズを追うクリエルだが、懐の深いエドワーズを捕らえる事は出来ない。5回、クリエルは前に出るが、エドワーズは軽快なステップで動き、ジャブ。距離が縮まるとフックをひっかけ、うまく回り込む。6回、クリエルは強引に接近しボディアタック。クリンチに出るエドワーズにしつこくフックを連打。偶然のバッティングでエドワーズは左目上をカット。

7回、エドワーズのステップワークにブーイングが飛ぶ。クリエルは前進。ロープ際に詰めると回転の速い連打を見せた。8回、クリエルはエドワーズを押し込んで左右ボディから連打。離れるとエドワーズは再びジャブ。9回、開始早々、エドワーズにドクターチェックが入り、試合はストップされ負傷判定となった。

両者の対戦はライトフライ級で行われる話があったが、最終的にクリエルがフライ級リミットで戦う事を受け入れ、前日計量では両者共に112ポンドだった。

WBC女子世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。王者ヤミレス・メルカド(メキシコ)=23勝(5KO)3敗=に、同級8位ラムラ・アリ(ソマリア→英)=9勝(2KO)1敗=が挑んだ一戦は、メルカドが判定勝ち。スコアは98-92、、98-93、97-93。

WBC米大陸スーパーバンタム級タイトル10回戦。王者アルトゥーロ・カルディナス(メキシコ)=13勝(8KO)無敗1分=に、挑戦者ダニー・バリオス(米)=15戦全勝(5KO)=が挑んだ無敗対決は、カルディナスが判定勝ち。スコアは97-93、96-94、95-95の2-0。

サウスポーのバリオスはジャブから速い左ストレートを放ち好スタート。対するカルディナスは中盤から圧力を強め、右ストレートから左フックを上下に打ち分け、右アッパーを突き上げた。8回の打ち合いも制したカルディナスは、9回、10回も足を使うバリオスを追いパワーで押し切った。敗れたバリオスは終盤の消極策が裏目に出た。