来年3月1日(日本時間2日)に米・ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズ・センターで開催される、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行のメインイベントは、WBA世界ライト級王者ジェルボンテ・デービス(米)=30戦全勝(28KO)=に、WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ(米)=25勝(10KO)1敗1分=が挑むタイトル戦。

バスケットボール試合では1万8千人の収容力を誇る、同会場のリングサイド席の最高価格は2722.85ドル(約40万9500円)となるが、7割が予約で埋まっている。しかし、中間席と187ドル(約2万8千円)の大衆席は、まだまだ余裕がある。

primevideo PPVにより生配信される試合は、関係者、ファンからの関心はいま一つで、最初に12月14日(日本時間15日)に米・テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターでの開催が発表された時から、アンダーカードの充実を望む声が多数あがっていた。

そして、30歳のデービスは昨日、ローチ戦発表会の場で、「来年を最後に、僕は引退する。そう、このスポーツから足を洗うんだ」とコメント。その第一の理由としてボクシングへの熱意の欠如を顕にし、「このスポーツはゴミだ。もううんざりだ」と発言。「人目を気にせず生きていたい」とまで語ったが、それをそのまま信用する向きは少ない。

引退までの来年は3試合戦いたいうデービスは、IBF王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、WBC王者シャクール・スティーブンソン(米)との王座統一戦。ライアン・ガルシア(米)との再戦が期待されるが、「スティーブンソンとは戦う意味がない」と、こき下ろしている。

しかし、”リヤド・シーズン”を主導するサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、来年、デービスとスティ―ブンソンの対戦を実現させる事に、大きな興味を持っており、破格の条件が提示され、実現される可能性は十分。

「引退宣言」は、勝って当たり前と見られている、1階級下の王者との対戦を盛り上げる為のパフォーマンスと見られても仕方ないだろう。しかし、どんなに才能があっても油断大敵。アップセットはこんなところから起こる。