ヘビー級のKOセンセーション。20歳のモーゼス・イタウマ(英)=13戦全勝(11KO)=が、IBF世界ヘビー級挑戦者決定戦出場へのオファーを受ける事が明かになった。イタウマの現在のランキングは、WBA、WBO1位、IBF5位、WBC11位だが、WBAにはレギュラー王者クラフト・プーレフ(ブルガリア)=32勝(14KO)3敗=が存在。
10月25日(日本時間26日)には英・ロンドンのO2・アリーナで、WBA暫定王者ファビオ・ウォードリー(英)=19勝(18KO)無敗1分=と、WBO暫定王者ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)=36勝(24KO)3敗=の対戦が決まり、勝者が4団体統一王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=との対戦に歩を進める状況にある。
ウォ―ドリーvsパーカーは、フランク・ウォ―レンのクイーンズベリー・プロモーションによりプロモートされるが、同じウォーレン傘下のイタウマは別のIBFルートでウシクとの対戦権獲得へ動く事になった。
IBF世界同級は8月26日(日本時間27日)に、同級3位エフェ・アジャグバ(ナイジェリア)=19勝(14KO)1敗=と、同級4位フランク・サンチェス(キューバ)=25勝(18KO)1敗=による、挑戦者決定戦の入札が行われ、サンプソン・ボクシングが、アジャグバをプロモートするトップランクの21万ドル(約3100万円)を上回る30万2千ドル(約4460万円)で落札に成功。ファイトマネーの分配は、アジャグバが60%の18万1200ドル(約2670万円)。サンチェスは40%の12万800ドル(約7870万円)となっていた。

しかし、アジャグバが出場辞退を表明。これにより、IBFはイタウマへ挑戦者決定戦への出場意思の有無を打診する事になった。イタウマは12月13日(日本時間14日)に英・マンチェスターで次戦を予定。対戦相手候補の一番手には、WBO世界同級2位、WBA5位、WBC6位、IBF8位フィリップ・フルゴビッチ(クロアチア)=19勝(14KO)1敗=が挙げられ交渉が進められていた。
フルコビッチもクイーンズベリー・プロモーションと契約を締結しており、交渉はすんなりまとまるかと思われたが、昨日になりフルコビッチが法外なファイトマネーを要求した事により、12月のイタウマ戦は消滅した事が判明。時を同じくしてアジャグバの離脱が発表され、イタウマはIBFからのオファーを受ける事を選択。
12月のイタウマの対戦相手を10日以内に発表させたいとしているウォーレンが、サンチェスのPBC側とどう話をまとめるのか。今後の動向が注目される。