6月14日(日本時間15日)、米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで開催された、マッチルーム・ボクシング興行のセミファイナル。IBF世界ライト級挑戦者決定戦。同級3位(1、2位は空位)アンディ・クルス(キューバ)=5戦全勝(2KO)=と、同級5位三代大訓(横浜光)=17勝(6KO)1敗1分=選手の一戦は、クルスが5回1分13秒TKO勝ち。

Andy Cruz

勇躍ニューヨークのリングに登場した三代選手はどっしりと構えスタート。クルスは速いジャブを飛ばし、機を見て接近する三代選手のガードの間に右アッパーを突き上げた。2回、クルスは速いジャブ。三代選手もジャブを返し、ジワリと距離を詰めるが、クルスは速い連打を上下に打ち込んだ。

3回、クルスのジャブは速い。接近しても左右フック、アッパーをうまく打ち分ける。ラウンド中盤、クルスの右ストレートがヒット。グラりとした三代選手に間髪おかずクルスのワン・ツーが決まると三代選手はダウン。立ち上がりクルスの追撃を凌いだ三代選手だったが、終了ゴング直前、右ストレートで再びダウン。

Andy Cruz vs. Hironori Mishiro

4回、三代選手は前進。左右フックを振りクルスに肉薄するが、クルスはサイドへ動くと三代選手のガードの隙間に速い連打を打ち込む。そして、右ストレート。このパンチで三代選手は大きなダメージを被った。

5回、開始と共に三代選手にドクターチェックが入る。何とか突破口を開こうと前に出る三代選手だが、クルスは左右フック、アッパーを上下に打ち込み、距離が出来ると右ストレート。ワン・ツーも速く、鋭いコンビネーションが三代選手を捕らえる。

クルスの右ストレートに次ぐ連打を何とかこらえていた三代選手だが、見かねたエリック・ダリ(米)主審はついに試合をストップ。東京五輪金メダリストのクルスは、速く、強かった。

勝ったクルスは、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の引退により正規王者に昇格した、レイモンド・ムラタラ(米)=23戦全勝(17KO)=への挑戦権を獲得した。