IBFは世界ライトフライ級王者矢吹正道(LUSH緑)=17勝(16KO)4敗=選手が、3月29日に日本でIBF世界フライ級王者アンヘル・アヤラ(メキシコ)=18戦全勝(8KO)=へ挑戦するタイトル戦を例外として承認。勝者は120日以内に同級1位フェリックス・アルバラード=42勝(35KO)4敗=との対戦を義務付けられた。

昨年8月9日(日本時間10日)にメキシコシティで行われたIBF世界フライ級王座決定戦で、大橋ジムとプロモート契約するデーブ・アポリナリオ(フィリピン)=20勝(14KO)1敗=を、痛烈な6回KOで破り王座を獲得した24歳のアヤラは、その後、具体的な試合計画のない状態にあったが、1階級下の矢吹選手から挑戦オファーが舞い込んだ。

これに乗り気のアヤラはIBFに対し、例外での承認を要請。同級1位のアルバラードは、昨年昨年12月27日(日本時間28日)にニカラグア・マナグアのアレクシス・アルゲリョ・スポーツ・センターで行われた挑戦者決定戦で、トビアス・レイエス(アルゼンチン)=16勝(15KO)1敗1分=を12回判定で破り、指名挑戦権を獲得したが、試合後間もない事から、一度、待機する事を容認。

矢吹選手は昨年10月12日に愛知県国際展示場で、シベナティ・ノンティンガ(南ア)=13勝(10KO)2敗=を9回1分50秒TKOで破り、世界王座返り咲きを果たした後、WBA世界同級の新王者エリック・ロサ(ドミニカ)=8戦全勝(2KO)=との王座統一戦の実現を目指したが、交渉は頓挫。

WBO世界同級王者となった岩田翔吉(帝拳)=13勝(9KO)1敗=選手から、王座統一戦での対戦を希望されたが、矢吹選手は過去に日本タイトル戦で対戦を断られている事を理由に、「やりたいと言ってくれるのはうれしいんですけど、申し訳ないが興味がない」と、岩田選手との対戦には全く興味を示さず、階級を上げての新たなチャレンジに臨む事になった。

矢吹選手がWBC世界ライトフライ級王座を賭けて戦い、1勝1敗の星を残す寺地拳四朗(BMB)=24勝(15KO)1敗=選手は、WBC世界フライ級タイトルを獲得し、3月13日にはWBA世界同級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=21勝(11KO)2敗1分=選手との王座統一戦が決定。

好戦的なアヤラと矢吹選手は嚙み合いそうで、激しい打撃戦が予想されます。矢吹選手、寺地選手が互いに勝ち抜けば、フライ級王座を賭けた3度目の決着戦も見えて来る。世界フライ級戦線の今後に注目。