IBFは世界ウェルター級2位(1位は空位)リアム・パロ(オーストラリア)=26勝(15KO)1敗=と、同級3位パディ・ドノバン(アイルランド)=14勝(11KO)2敗=による、挑戦者決定戦を指令。交渉期限は10月30日(日本時間31日)までで、対戦同意にた達しない場合は入札となる。

オーストラリアのノーリミット・ボクシング・プロモーションと契約する前IBF世界スーパーライト級王者のパロは、9月18日にオーストラリア・ブリスベンのパット・ラフター・アリーナで行われた挑戦者決定戦で、同級8位デビッド・パポット(フランス)=30勝(5KO)1敗1分=に12回判定勝ち。7位だったランキングは2位まで上昇していたが、もう一度、世界王座への挑戦権を賭けて戦う事になった。

ドノバンは9月13日(日本時間14日)に英・ベルファストのウィンザー・パークで行われた王座決定戦で、ルイス・クロッカー(英)=22戦全勝(11KO)=に、12回判定負け。公式スコアはパヴェウ・カルディニ(ポーランド)114-112、マッテオ・モンテーラ(イタリア)114-113でクロッカーと、リース・カーター(英)115-111ドノバンのスプリットだったが、これを不満としたドノバンのマネジャーで弁護士のキース・サリバンは、IBFにドノバンのランキング据え置きを嘆願。

Paddy Donovan vs. Lewis Crocker

ダイレクトでの再戦となったドノバンvsクロッカー2は、3回、5回と2度のダウンを奪ったクロッカーが勝利したが、アグレッシブと手数で上回ったドノバンの勝利を推す声も多数あがっていた。そして、IBFはサリバンからの上訴を認め、ドノバンのランキングを据え置き、さらにパロとの挑戦者決定戦というチャンスを与えた。

ドノバンvsクロッカー1で、ドノバンが8回終了ゴング直後の加撃で反則負けとなった後も、IBFはドノバン陣営からの異議申し立てを認め再戦を指令。ドノバン陣営は2戦連続で、IBFへの提訴に成功。

マッチルーム・ボクシングと契約するドノバンは喜びを隠せず、「キースは弁護士で、今回も説得力のある上訴を提出し、素晴らしい仕事をしてくれた。IBFが私たちの訴えを聞き入れ、その決定に誠実さを示してくれたことには、感謝してもしきれません。これで僕はさらにハングリーになった。すぐに世界タイトルをかけてまた戦うし、そのときはもう疑いの余地はないだろう」とやる気を見せている。

クロッカーの初防衛戦は選択防衛戦となり、パロvsドノバンの勝者は、来年、世界タイトルに挑む権利を獲得する。