IBF世界フライ級7位レネ・カリスト(メキシコ)=23勝(9KO)1敗1分=と、同級8位ハサンボーイ・ドゥスマトフ(ウズベキスタン)=7戦全勝(5KO)=による世界王座への挑戦者決定戦が、10月25日、26日に渡ってキルギスで開催される、SAIKOU×LUSH興行に組みこまれる事が決定。勝者は11月22日(日本時間23日)にメキシコ・エルモシージョで行われる、王者矢吹正道(緑)=18勝(17KO)4敗=選手に、同級1位フェリックス・アルバラード=42勝(35KO)4敗=が挑む指名戦勝者への挑戦権を獲得する。

亀田和毅(TMK)選手がメキシコ滞在中に発掘し、プロデビューからサポートして来たカリストは、昨年12月21日にツインメッセ静岡で行われたIBF世界スーパーフライ級王座決定戦で、ウィリバルド・ガルシア(メキシコ)=22勝(13KO)6敗2分=と12回引き分け。

試合後、IBFにより指令された再戦は、MPプロモーションが単独の15万1100ドル(約2280万円)で興行権を落札。5月23日(日本時間24日)にメキシコ・サカテカスで行われたダイレクトリマッチは、初戦同様激しい打撃戦となったが、終盤追い上げたガルシアが116-112、115-113、113-115のスプリット判定で勝利。スーパーフライ級王座に手が届かなかった30歳のカリストは、1階級下げて世界への挑戦権獲得を狙う。

Hasanboy Dusmatov

2016年リオ五輪ライトフライ級金メダリストのドゥスマトフは、ドミトリー・ビボル(ロシア)、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)らをマネージメントする、ヴァディム・コルニロフ(米)によりサポートされ、2019年11月にプロデビュー。しかし、その後もアマチュアのリング活動を続け、2023年世界選手権フライ級では坪井智也(帝拳)=2勝(1KO)=選手を破り優勝。2024年のパリ五輪ではフライ級で金メダルを獲得。

パリ五輪出場前はWBA世界ミニマム級1位にランクされ王座への挑戦権を保持していたが、今年7月20日にキルギスで行われた、約1年8ヶ月ぶりとなるプロリング復帰の8回戦では前日計量を52キロでクリア。マーク・アントニオ(フィリピン)=11勝(11KO)3敗=を80-72、80-72、79-73の大差の判定で破っている。

階級を上げ改めて世界王座への挑戦権獲得を狙う32歳のドゥスマトフは、身長159センチのサウスポー、アマ、プロ通じストプされた事は1度しかないテクニシャンだが、プロでの高いKO率ほどのパンチはない。階級を下げて来るカルストは、身長165センチのカウンター・パンチャーで、タフな顎も持っており、ボディ打ちも巧い。アマエリートと叩きあげのプロの対戦は、面白い試合となりそうです。