IBF世界ライトフライ級指名挑戦者決定 / 栗原慶太 激闘制しOPBF王座奪回 フィリピン・セブ興行

1月26日、フィリピン・セブシティのヌスター・リゾート&カジノで開催された、IBF世界ライトフライ級挑戦者決定12回戦。同級3位クリスチャン・アラネタ(フィリピン)=23勝(18KO)2敗=と、同級8位アービン・マグラモ(フィリピン)=17勝(11KO)1敗1分=の一戦は、地元のアラネタが初回1分50秒TKO勝ち。

サウスポーのアラネタは左ストレート、アッパー、フックでマグラモを追い込み、続く右フックのカウンターでマグラモをダウン。何とか立ち上がったマグラモだが足はガクガク。ダンレックス・タプダサン(フィリピン)主審はカウント途中で試合をストップ。アラネタがIBF世界王座への挑戦権を強奪した。

アラネタは2月16日(日本時間17日)にメキシコ・オアハカで開催される、IBF世界ライトフライ級王者エイドリアン・クリエル(メキシコ)=24勝(5KO)4敗1分=と、前王者で同級7位のシベナティ・ノンティンガ(南ア)=12勝(9KO)1敗=によるダイレクトリマッチの勝者へ挑戦する事が確実とみられる。

前OPBF東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太(一力)=17勝(15KO)8敗1分=選手が、王者フローイラン・サルダール(フィリピン)=34勝(24KO)7敗1分=に挑んだダイレクトリマッチは、栗原選手が8回1分13秒KO勝ちで王座奪回に成功。

雪辱に燃える栗原選手は、初回からガードを固めサルダールに肉薄。左右フックのボディ攻撃から顔面へ強打を打ち込んだ。抵抗を試みようとしたサルダールだが、栗原選手の気迫十分の思い切った攻撃の前に後手に回り、後退を余儀なくされる。

迎えた第4ラウンド、栗原選手は左フックから右を打ち込みサルダールからダウンを奪う。立ち上がり、このラウンドを凌いだサルダールは、5回以降、あわやストップかというところまで追い込まれながらも、強打を振って踏ん張る。栗原選手もあと一発が出ず、サルダールのパンチを被弾し、試合は消耗戦の大激闘となった。

両選手共に疲労とダメージが蓄積された中で迎えた第8ラウンド、栗原選手の左ボディが決まるとサルダールはダウン。再び立ち上がる事は出来ずに、テンカウントを聞いた。栗原選手はOPBF王座4度目の返り咲きに成功すると共に、空位のIBFパン・パシフィック同級王座を獲得。

両選手は昨年10月12日に東京・有明アリーナで対戦。開始早々、右をアウトコースから叩きつけ栗原選手をグラつかせたサルダールが、2度のダウンを奪った後、初回1分TKO勝ちしていた。

日本スーパーライト級2位関根幸太郎(ワタナベ)=7勝(6KO)無敗1分=選手と、アル・トヨゴン(フィリピン)=14勝(9KO)8敗2分=の8回戦は、関根選手のヒッティングによりカットしたトヨゴンの左目上のカットが広がり、第6ラウンド2分37秒、関根選手がTKO勝ち。

boxing master

金元 孝男(かなもと たかお)。1960年生まれ、静岡県出身。元協栄ボクシングジム契約トレーナー 。ジャパン・スポーツ・ボクシング・クラブ・マネジャー。輪島功一選手の試合をテレビで観たばっかりに16歳で上京。プロボクシングの世界へ。1978年のプロデビュー。引退後はハワイの伝説のトレーナー、スタンレー・イトウ氏に師事。ハワイ・カカアコ・ジムで修行。協栄ジムでは元WBA世界スーパーバンタム級王者佐藤 修 、元WBA世界フライ級王者坂田健史らをアシスタント・サポ-ト。

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