IBF世界スーパーウェルター級王者バカラン・ムルタザリエフ(ロシア/米・カリフォルニア州在住)=23戦全勝(17KO)=と、同級1位エリクソン・ルビン(米)=27勝(19KO)2敗=による指名戦は、交渉期間が過ぎた後も話し合いが続けられていたが金銭的に折り合わず、8月19日(日本時間20日)に入札により興行権が落札される事になった。
ムルタザリエフは引退したワシル・ロマチェンコ、オレクサンドル・ウシクと同じく、エギス・クリマス(リトアニア出身、米在住)によりマネージメントされ、キャシー・デュバのメイン・イベンツとプロモート契約を締結。昨年10月19日(日本時間20日)に米・フロリダ州オーランドのカリブ・ロワイヤルで行われた、ティム・チュー(オーストラリア)=25勝(18KO)3敗=との防衛戦では、恐ろしいほどの強打ぶりを見せつけ、4度のダウンを奪い3回1分55秒TKO勝ち。一気にネームバリューをあげている。
対するルビンはアル・ヘイモンとマネージメント契約を締結。2015年のプレミア・ボクシング・チャンピオンズ旗揚げ以来、PBCの下で戦って来た。現在はプロボックスと契約を締結し、5月10日(日本時間11日)に米・フロリダ州キシミーのシルバー・スパーズ・アリーナで行われたプロボックス興行で、アードレアル・ホームズJr(米)=17勝(6KO)1敗=を11回2分TKOで破り、IBF王座への挑戦権を獲得した。
世界スーパーライト級挑戦者決定戦 デルガドvsバレンズエラ
IBFは前世界スーパーライト級王者リアム・パロ(オーストラリア)=25勝(15KO)1敗=のウェルター級転向を受け、パロとのスーパーライト級挑戦者決定戦を指令されていた同級3位(1、2位は空位)リンドルフォ・デルガド(メキシコ)=23戦全勝(16KO)=に対し、新たに同級4位ガブリエル・バレンズエラ(メキシコ)=31勝(17KO)4敗1分=との対戦を指令。両陣営は本日中に試合への出場意思を伝える必要がある。勝者は王者王者リチャードソン・ヒッチンズ(米)=20戦全勝(8KO)=への挑戦権を獲得する。
30歳のデルガドは2016年のリオ五輪出場後、トップランクとプロモート契約を締結しプロ転向。ここまで順調に白星を重ねて来たが、4月5日(日本時間6日)に米・ラスベガスのパームズ・カジノ・リゾートで行われた、IBF世界同級5位、WBO14位、WBC15位にランクされていたエルビス・ロドリゲス(ドミニカ)=17勝(13KO)2敗1分=との最新試合では、サウスポーのロドリゲスを追い切れず、96-94、96-94、95-95の際どい判定勝ちで、保持するWBOラテン同級王座の防衛に成功。
一方のバレンズエラはBXSTRS・プロモーションと契約。やり手のショーン・ギボンズが交渉を担当する。3月1日(日本時間2日)にプエルトリコ・ファハルドのトマス・ドネス・コロシアムで、現WBC王者のスプリエル・マティアス(プエルトリコ)=23勝(22KO)2敗=と、IBF王座への挑戦権を争ったが、8回TKO負け。3ヶ月後の再起戦に勝利しているが、1年の間に2度となる挑戦者決定戦への出場には批判的意見も多い。