2月1日(日本時間2日)、米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催された、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行。スーパーライト級10回戦。前WBA世界スーパーライト級王者で、現在4位にランクされるイサック・”ピットブル”・クルス(メキシコ)=26勝(18KO)3敗1分=と、WBO世界ライト級5位アンヘル・フィエロ(メキシコ)=22勝(17KO)2敗2分=の一戦は、クルスが判定勝ち。
メキシカン同士の世界ランカー対決は、初回から激しい打撃戦を展開。右ストレート、アッパー、左フックとダイナミックなパンチで迫るクルスに対し、フィエロは押されながらも左フック、右アッパーを強振し応戦。2回、クルスは低い姿勢で前進。左フックを決め、右ストレートでフィエロをのけぞらせる。
3回終盤、左右フックで迫るクルスにフィエロの右フックが決まると、クルスはグラり。それでもクルスは打ち返し、スリリングな打ち合いとなった。4回、クルスの右ストレートが決まるが、フィエロも右アッパーを返す。5回、クルスの右ストレート、左フックを喰うフィエロだが、反撃の姿勢は崩さない。
6回、これまでと一変、フィエロが前進し右ストレート、左フック。クルスは右ストレートを返す。7回、攻めるクルスだが、フィエロも容易に崩れず応戦。8回、クルスは前進し、左右ボディから右フックを強振。フィエロはガードを固めながらインサイドからショート-ブロー。9回、クルスはボディ攻撃から左右フックをヒット。しかし、フィエロはタフネスを発揮し、右ストレートを返し打ち合い。
最終ラウンド、両者打ち合う。クルスの左右フックで顎を跳ね上げられながらも、フィエロはインサイドから右ストレート、左アッパーを打ち込む。両者譲らぬまま激しい打撃戦は試合終了ゴングを聞いた。スコアは98-92、97-93、96-94の3-0。
クルスは昨年8月3日(日本時間4日)に米・ロサンゼルスのBMO・スタジアムで、ホセ・バレンズエラ(米)=14勝(9KO)2敗=にまさかの判定負けを喫し、世界王座を失って以来の再起戦に勝利。この試合での名誉回復を誓い、激しいファイトになる事を予言していた。
フィエロは昨年6月15日(日本時間16日)にプエルトリコ・マナティのホアン・オービン・クルス・アブレウ・コリセオで行われた、NABOスーパーライト級王座決定戦で、アルフレッド・サンティアゴ(ドミニカ)=15勝(6KO)2敗=に、10回判定で敗れたのに続く連敗となったが、クルスの強打に耐え抜き、最後までよく反撃した。試合後は再戦を希望。次戦での再起に期待。