11月9日(日本時間10日)、米・ペンシルべニア州フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで開催された、マッチルーム・ボクシング興行の共同メイン。WBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(米・帝拳)=20戦全勝(13KO)=と、同級暫定王者ペドロ・ゲバラ(メキシコ)=42勝(22KO)4敗1分=による、WBC世界同級王座統一戦は、ロドリゲスが3回2分47秒TKO勝ち。

サウスポーのロドリゲスは初回からプレスを掛けゲバラに肉薄。ジャブを放ち右フックを上下に打ち込んだ。ゲバラはジャブを喰いながらもボディへのパンチで迎撃。しかし、ロドリゲスの出入りは早く、後手に回る。2回、ロドリゲスは左アッパーを好打。

3回、テンポを速めたロドリゲスは、早いワン・ツーを決めダウンを奪う。ゲバラは立ち上がり再開に応じたが、ロドリゲスは一気に追撃。インサイドから右アッパーを突き上げると、ゲバラは仰向けにダウン。体を一回転させたが、ダメージは明白でリッキー・ゴンサレス(米)主審は試合をストップ。24歳のロドリゲスが、まだKOされたことがない35歳のベテラン、ゲバラを、素晴らしいボクシングで粉砕した。

WBA北米大陸スーパーフェザー級王座戦。王者でWBA世界同級9位のオルランド・ゴンザレス(プエルトリコ)=23勝(13KO)2敗=に、前WBA世界フェザー級王者で、現在5位にランクされるレイモンド・フォード(米)=15勝(8KO)1敗1分=が挑んだ一戦は、フォードが判定勝ち。スコアは100-88、100-88、99-89。

サウスポー同士の対戦。初回からスピードあるジャブで先手を取ったフォードは、2回、右フックで先制のダウンを奪う。3回以降、フォードはプレスを掛けゴンサレスを追い、ジャブ、右フック、左オーバーハンド。中盤、流れを変えようとゴンサレスが打って出るが、フォードのディフェンスは固く流れは変わらない。

ジャブを軸に安定したボクシングを展開するフォードは、8回終了間際、右フックでこの試合2度目のダウンを奪う。9回、ゴンサレスは足を使いサークリングで動くだけ。最終ラウンドも腰が引けたゴンサレスを追い続け、試合終了ゴング。フォードが圧勝で再起戦を飾り、スーパーフェザー級での2階級制覇に前進した。

WBC・USAライトヘビー級タイトル戦。王者ハリル・コー(米)=9勝(7KO)無敗1分=に、挑戦者マヌエル・ガジェゴス(メキシコ)=20勝(17KO)2敗1分=が挑んだ一戦は、ガジェコスが9回TKO勝ちで新王者。

ガジェゴスの積極的アタックの前に守勢に回り苦戦のコ―は、5回、左ボディでダウンを喫する。勢い付いたガジェゴスは、サウスポーへのスイッチを織り交ぜながら右のビッグパンチを狙うコ―の反撃を寸断。7回には、右フック、アッパーを叩き込み2度目のダウンを奪う。

続く8回、右ボディでダウンを追加したガジェゴスは、コーを追い回す。この回終了後、コー陣営は棄権しそうな雰囲気だったが、試合は続行。しかし、9回開始早々、コーをコーナーに追い詰めたガジェコスの右アッパーから左フックが決まるとコーはキャンバスへ落下。試合は即座にストップされた。

ミドル級8回戦。WBA世界ミドル級9位、IBF11位オースティン・ウィリアムズ(米)=16勝(11KO)1敗=と、ジャン・ガリード(米)=11勝(8KO)1敗=の一戦は、ウィリアムズが5回TKO勝ち。サウスポーのウィリアムズは初回から左ストレートを軸にプレスを掛け、2回には右フックを好打。しかし、ガリードも踏ん張り喰い下がる。しかし、迎えた第5ラウンド、ウィリアムズは連打でガリードを防戦一方に追い込み、レフェリーストップに持ち込んだ。

ウィリアムズは6月1日(日本時間2日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで、ハムザ・シーラーズ(英)=21戦全勝(17KO)=とのWBCシルバー・ミドル級王座&世界タイトル挑戦者決定戦戦で、11回TKO負けを喫して以来の再起戦に勝利。