10月25日にキルギスのビシュケク・アリーナで開催される「SAIKOU×LUSH vol.2」興行で、58キロ契約10回戦で対戦する、元世界3階級制覇王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)=34勝(23KO)4敗1分=と、元世界フェザー級ランカーの亀田京之介(MR)=15勝(9KO)5敗2分=選手が、同地で前日計量に臨み、両者共に57.8キロで計量をクリアした。
カシメロは約1年ぶりのリング復帰となるが、キャリア最重量のウェイトを記録。10月13日に横浜武道館で行われたサウル・サンチェス(米)=20勝(12KO)4敗1分=戦では、前日計量で契約ウェイトのスーパーバンタム級リミットを1回目1キロ超過。2回目も600gオーバーで計量失格。JBCからは「オーバーウエイトによる契約不履行」を理由に1年間の招聘禁止処分を受けた。
亀田戦に向けて日本で調整する過程で目に付いた肉体はかなり丸みがあり、58キロでも本当に落とせるかの声があがっていたが、ともかくここはクリア。サンチェス戦では僅か2分41秒TKO勝ち。2023年10月の小國以載(角海老宝石)=23勝(9KO)4敗3分=選手との試合は4回27秒負傷引き分けと、この2年間で3分しか戦っていない事は、36歳の年齢と共に大きな不安材料で、省エネボクシングをしない限り中盤以降は苦しい戦いが予想される。

一方の亀田選手は7月19日(日本時間20日)に米・ラスベガスのMGMグランドで、WBC世界スーパーバンタム級1位(現2位)アラン・デビッド・ピカソ(メキシコ)=32勝(17KO)無敗1分=と対戦し、92-98、93-97、95-95の判定負け。12月に4団体統一王者の井上尚弥(大橋)=31戦全勝(27KO)=選手への挑戦が決まっているピカソ相手に、地力の差はあったが最後までよく喰い下がった。
また、2月22日(日本時間23日)にメキシコ・ティファナで行われた、WBC世界スーパーバンタム級3位、WBO世界フェザー級1位にランクされるルイス・ネリ(メキシコ)=36勝(28KO)2敗=との試合では7回TKOで敗れたが、右カウンターを武器に初回にはダウンかと思えるシーンも演じ、大いに善戦。
自ら強引に仕掛ける亀田選手ではないが、カシメロが強引に出てくれば得意の右カウンターを打ち込むチャンスも出て来る。しかし、カシメロはパワーで粉砕出来ないと見れば、省エネボクシングでポイント稼ぎに出る老獪さも持ち合わせる。亀田選手は2戦連続で世界1位と対戦して来た経験を活かしたい。
