元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)=62勝(39KO)8敗3分=は、フィリピンのケソン・シティで行われた、スリラー・イン・マニラ50周年記念興行の記者会見に於いて、WBA世界ウェルター級レギュラー王者ロランド・ロメロ(米))=17勝(13KO)2敗=との対戦交渉が進展中であることを認め、交渉は契約締結の最終調整に入っている事を明かした。

46歳のパッキャオは7月19日(日本時間20日)に米・ラスベガスのMGMグランドで、WBC世界ウェルター級王者マリオ・バリオス(米)=29勝(18KO)2敗2分=に挑戦。12回引き分けで惜しくも王座獲得は逃したが、約3年11ケ月ぶりとなる驚異のリング復帰を果たし、世界中に衝撃を与えた。

試合後はバリオスとの再戦話もあったが、MP・プロモーションのショーン・ギボンズ社長は、パッキャオの次の対戦相手には、「ロメロがいい。きっと面白い試合になる」と、同じプレミア・ボクシング・チャンピオンズの傘下にある、ロメロとの対戦に積極的な姿勢を見せていた。

Manny Pacquiao

ロメロは2025年国際ボクシング殿堂入りを果たしているレジェンドとの対戦に付いて、「(自らが)殿堂入りするには、それが一番簡単だろう」と、歓迎の姿勢を示していた。5月2日(日本時間3日)に米・ニューヨークのタイムズスクエアで行われた最新試合では、大方の予想を覆しライアン・ガルシア(米)=24勝(20KO)2敗1NC=を撃破し、世界王座獲得。これはキャリア最高の勝利となった。

地味なバリオスと比べ派手なロメロは、2022年5月のWBA世界ライト級王者ジェルボンテ・デービス(米)=30勝(28KO)無敗1分=との試合では、27万5千件($75)のPPV売り上げを記録しており、プロモーション的にもバリオス戦よりも大きな数字を得られるだろう。12月17日に47歳の誕生日を迎えるパッキャオは、12月もしくは来年1月までにリングに戻る事を希望している。

Manny Pacquiao Promotions

また、パッキャオはアメリカでの新しいボクシング・プロモーション会社、マニー・パッキャオ・プロモーション(MPP)の立ち上げを正式に発表。社長には日本リングとも太いパイプを持つギボンズが就任し、高名なハリウッド経営者であり、エンターテインメント、スポーツ、ビジネスの分野で成功を収めてきた経験豊かなトニー・コーエンが、最高財務責任者兼副社長として参画。

コーエンは新しい独立系ペイ・パー・ビュー(PPV)プラットフォームの開発を主導する他、アメリカ全土の25以上の主要なカジノやアリーナのパートナーと積極的に話し合い、チャンピオンシップ・ボクシングをアメリカ両海岸、そして全米の隅々まで届けることを目標としている。

MPPは11月に2つのタイトルマッチと、もう1つの重要な試合を予定。その他の対戦カードも今後数週間のうちに発表される。