7月19日(日本時間20日)に米・ラスベガスのMGMグランドで行われた、WBC世界ウェルター級タイトルマッチで、王者マリオ・バリオス(米)=29勝(18KO)2敗2分=と12回引き分け、約3年11ケ月ぶりとなる驚異のリング復帰を果たした、46歳の元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)=62勝(39KO)8敗3分=は、ジンキー夫人とのイタリアでの休暇を終え帰国。早速次戦に付いて聞かれたパッキャオは、「12月に復帰するつもりだ」と簡潔に答えた。
バリオス戦を振り返ったパッキャオは、「若い相手と12ラウンド、まあまあだね。4年間も試合に出ていなかったけど、わずか2ヶ月のトレーニングで、12ラウンド戦うスタミナを獲得できた事に感謝する。自分のコンディションには満足している」と感想を述べた。
試合後、3、4日してジョギングを始めたと言うパッキャオは、年齢的にも3ヶ月のトレーニング期間が必要だった事を認め、「スピード、タイミング、より多くのパンチ・・・。次はもっと良くなるよ」と、次の試合に向け、さらに自分を改善して行く考えを明らかにしている。
気になる次の対戦相手は、試合直後から取りざたされていたバリオスとの再戦は不透明な状況で、MPプロモーションのショーン・ギボンズは、「マニーはジェルボンテ・デービスやロランド・ロメロのようなビッグネームと戦うべきだ」と語っていたが、最近になりライアン・ガルシアの名前も浮上。

そして、もう一人の対戦相手候補としてあげられているのがフロイド・メイウェザーJrで、パッキャオ自身も興味を示し、「もし彼が復帰を表明し、契約書にサインをすれば、私たちは戦うことになる。彼が望むなら、私は何の問題もない。僕は今アクティブだ」と対戦に含みを持たせている。
両者は2015年5月2日(日本時間3日)に米・ラスベガスのMGMグランドで対戦。メイウェザーが12回判定勝ちを収めたが、PPV販売数460万件を記録するスーパーファイトだった。48歳のメイウェザーはパッキャオ戦後2試合を戦い、50戦無敗(27KO)の記録を残し引退。2017年8月以来、プロボクシング公式戦のリングには上がっていない。
しかし、パッキャオ陣営はエキシビション・ファイトでの対戦も視野に入れており、今後の動向が注目される。12月17日には47歳の誕生日を迎えるパッキャオは、バリオス戦後のドーピング検査で陰性だった事がWBCのマウリシオ・スライマン会長から発表され、一部からささやかれていたドーピング疑惑をKO。「私は規律を守ってハードワークする」(パッキャオ)を証明した。次の対戦相手は、一番稼げる相手となるのだろうが、果たして誰が選ばれる?。