今月16日に43歳の誕生日を迎える、元世界5階級制覇(暫定含)王者のWBA世界バンタム級暫定王者ノニト・ドネア(フィリピン)=43勝(28KO)8敗=が、12月17日に東京で予定される、WBA世界同級休養王者の堤聖也(角海老宝石)=12勝(8KO)無敗3分=選手との対戦に向けたトレーニングを本格化。
キャンプ地のフィリピン・マクタン入りしたドネアは、レイチェル夫人とのコンビで43歳での世界王座(レギュラー)獲得へ向け自信満々。ドネアが勝てばバーナード・ホプキンズ(米)の49歳94日、ジョージ・フォアマン(米)の45歳299日に継ぐ、史上3番目のフル王座獲得記録となる。
ドネアは堤選手が対戦を予定していた、WBA世界同級レギュラー王者アントニオ・バルガス(米)=19勝(11KO)1敗1NC=が、母親が亡くなったことで準備が出来ない事を理由に対戦を辞退。代わってドネアが堤選手との対戦に名乗りをあげた。
今のところ、バルガスのレギュラー王座の動向。堤vsドネアがどのような形で行われるかは、WBAは明確化していないが、堤vsドネアの勝者がレギュラー王者として承認される事は確実と見られている。

ドネアは6月14日(日本時間15日)にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われたWBA世界バンタム級暫定王座決定戦で、アンドレス・カンポス(チリ)=17勝(6KO)3敗1分=を9回負傷判定で破り、2連敗から脱出。3年7ヶ月ぶりの勝利で暫定王座を獲得。
しかし、フライ級での世界挑戦経験(vsサニー・エドワーズ)があるとはいえバンタム級では何の実績もなく、世界ランキングに入る理由は何もなかったカンポスとの試合でのドネアには、2019年11月に井上尚弥(大橋)=31戦全勝(27KO)=選手と戦った時の面影はなく、全体的なスピード、パンチの切れも今一つで、今後の上積みが期待できるようにも見えなかった。
このチャンスを掴んだ運と、ここ一番の大勝負で地力を発揮させる怖さは侮れないが、堤選手にトラブルがなければ、今の力から見てドネアの野望を打ち砕くことは容易に思える。正式発表が待たれます。


