WBC世界バンタム級1位那須川天心(帝拳)=7戦全勝(2KO)=選手と、同級2位井上拓真(大橋)=20勝(5KO)2敗=選手による、世界バンタム級王座決定戦は、11月24日にトヨタ・アリーナ東京で開催される、『Prime Video Boxing 14』のメインイベントで行われる事が正式発表。ビッグマッチがついに実現する。
元キックボクサー、元総合格闘家の那須川選手は、2023年4月のプロボクシングデビュー戦以来、無傷の7連勝でついに念願の世界タイトルマッチの舞台に登場。8月発表のWBCランキングで拓真選手が2位にランクアップされた段階で、「僕はいつでも拓真選手とやれる準備はできています」と、対戦を視野に入れていた。
4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=31戦全勝(27KO)=選手の実弟である拓真選手は、これまでWBC暫定、WBAと2度世界王座を獲得。しかし、昨年10月に堤聖也(角海老宝石)選手に12回判定で敗れ、WBA王座から陥落。いきなり再起戦で、世界王座返り咲きのチャンスを得た。
バンタム級の新時代を創るのは、無敗か、復活か。キックボクシング、格闘技の世界で数々の偉業を成し遂げて来た那須川選手が、プロボクシングの世界でも頂点を極める事が出来るのか。拓真選手は堤選手には敗れたとはいえ、まだまだ高い評価を得ており、「そんなに簡単な相手ではない」という声が、国内のみならず海外からも聞こえて来る。

このところ成長著しい那須川選手だが、プロボクシングの世界では拓真選手がキャリアと経験で大きく上回る。テクニックとスタミナを併せ持つ拓真選手が、意地とプライドで那須川選手の夢を打ち砕く可能性も大いに考えられる。しかし、那須川選手が拓真選手を撃破すれば、大きなインパクトで新たな時代を築いていく事になる。
お互い世界王座を獲得した後なら両選手の対戦はあり得るかと思っていましたが、まさかここでぶつかるとは。この試合を実現させた両陣営の英断に拍手。
同日の興行には東洋太平洋フェザー級王者で、WBC世界同級3位、WBO、IBF7位、WBA10位の中野幹士(帝拳)=14戦全勝(13KO)=選手、WBA世界バンタム級4位、IBF6位、WBC8位増田陸(帝拳)=8勝(8KO)1敗=選手、2021年のアマ世界選手権バンタム級優勝者で、WBO世界バンタム級14位、WBOアジアパシフィック同級王者の坪井智也(帝拳)=2勝(1KO)=選手らも出場を予定。どんなカードになるのか、こちらも楽しみです。