IBF世界ミニマム級王者ペドロ・タドゥラン(フィリピン)=18勝(13KO)4敗1分=の2度目の防衛戦は、10月26日にフィリピン・メトロ・マニラのサン・アンドレス・スポーツ・コンプレックスで開催される、スリラー・イン・マニラ50周年を記念するカウントダウン興行で、同級3位(1、2位は空位)クリスチャン・バルナン(フィリピン)=12戦全勝(7KO)=を相手位に行われる。主催はMPプロモーション。
タドゥランは5月24日に大阪・インテックス大阪で、前王者重岡銀次朗(ワタナベ)=11勝(9KO)勝2敗1NC=選手と対戦。約10ヶ月ぶりの再戦は、足を使い打っては動くスピードボクシングを展開した重岡選手に対し、タドゥランは強い左ストレート、アッパーを武器に終始前進し続け、12回スプリットの判定勝ちを収め初防衛に成功。
試合後、意識を失った重岡選手は救急搬送され開頭手術を受けたが、現在は回復に向かい懸命のリハビリに励んでいる。V1を果たし凱旋帰国。母国のファンから大歓迎を受けたタドゥランも、ダメージを負った重岡選手の容態を心配し、激励のメッセージを発していた。
バルナンは今年5月にWBC世界ライトフライ級王者だったパンヤ・プラダブスリ(タイ)=44勝(27KO)3敗=への挑戦が決まった事が、サンプソン・ボクシングにより公表されたが、これは実現しなかった。
レックス・ツォ―復帰第2戦 IBFパン・パシフィック・バンタム級戦

アンダーカードには元WBO世界スーパーフライ級2位レックス・ツォ(香港)=23戦全勝(14KO)=が出場。IBFパン・パシフィック・バンタム級王座決定戦で、サガル・チョウハン(インド)=6勝(2KO)無敗2分=と対戦する。
香港リングのスーパースターだった38歳のツォーは、2017年10月7日に香港コンベンションセンターで、元WBA世界同級王者河野公平(ワタナベ)選手に7回負傷判定勝ち。地元マスコミは、「キャリア最大の勝利」と褒め称えたが、この試合を最後にプロキャリアを終焉。2018年11月30日には東京オリンピック出場を目指し、アマチュア転向を表明。しかし、東京五輪出場はかなわず、2023年のアジア大会は初戦で敗退していた。
今年に入り3月から本格的トレーニングを開始したツォ―は、8月25日にフィリピン・パラニャケで行われたプロフ復帰戦で、元世界ミニマム級挑戦者ヴェルジリオ・シルヴァーノ(フィリピン)=21勝(12KO)19敗2分=を5回32秒KOで破りプロリング復帰。世界の頂点を目指すツォ―は、RCT香港のレノン・ツォイ(フィリピン➟香港)が、トレーナー兼マネージャーを務めている。