世界ヘビー級4団体統一王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=22戦全勝(14KO)=は、自らIBF世界ヘビー級王座を返上した事を発表。これにより、9月21日(日本時間22日)に英・ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催される、「リヤド・シーズン」で対戦が決まっている、暫定王者ダニエル・デュボア(英)=21勝(20KO)2敗=と、元3団体統一王者で同級3位(1、2位は空位)にランクされるアンソニー・ジョシュア(英)=28勝(25KO)3敗=の一戦は、正規王座決定戦となる。

ジョシュアをプロモートする、マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、12月21日(日本時間22日)にサウジアラビアで行われる、ウシクと前WBC王者タイソン・フューリー(英)=34勝(24KO)1敗1分=の再戦勝者が、来年4月、または5月に、デュボアvsジョシュアの勝者と対戦する計画がある事を示唆している。

薬物陽性 フリオ・セサール・マルティネス 9ヶ月出場停止

WBC世界フライ級王座を返上した、フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)=20勝(15KO)2敗3NC=は、3月30日(日本時間31日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた、アンジェリーノ・コルドバ(ベネズエラ)=18勝(12KO)無敗1分1NC=との防衛戦の試合後に、ネバダ州コミッションによるドーピング検査で、S5利尿剤とその他のマスキング剤が検出された事が明らかになっていたが、ネバダ州コミッションはマルティネスに対し、9ヶ月の出場停止処分を決定。

併せて、コルドバ戦はノーコンテストに結果が変更された。マルティネスは、12月29日(日本時間30日)まで、ABC(ボクシング・コミッション・コンバティブ・スポーツ協会)傘下にある、米国内各州コミッションが認定する試合出場は認められない。

その後も、無作為に行われる薬物検査プログラムへの参加が義務付けられ、そのプロセスにおいてクリーンである事を証明しなければ、試合出場許可は得られない。また、11,250ドルの罰金と、総額157.04ドルの起訴費用の負担も求められた。階級を上げたマルティネスだが、リング復活への道は遠い。