WBC世界フライ級暫定王座獲得を取り消された、フランシスコ・”チワワ”・ロドリゲスJr(メキシコ)=39勝(27KO)6敗1分2NC=は、昨年12月15日(日本時間16日)に、米・テキサス州サンアントニオで行われた、ホスエ・モラレス(メキシコ)=31勝(13KO)17敗4分1NC=との8回戦でも、薬物検査に不合格だったことが判明。
ロドリゲスJrはモラレスとの世界前哨戦に於いて、80-72、80-72、79-73のスコアで判定勝利が告げられていたが、今年に入り1月6日(日本時間7日)付けでテキサス州コミッションにより、試合結果はノーコンテストに変更されていた。
WBCは6月21日(日本時間22日)に英・バーミンガムのbpパルス・ライブ・アリーナで行われたWBC世界フライ級暫定王座戦で、ガラル・ヤファイ(英)=9勝(7KO)1NC=を12回判定で破り、暫定王座を獲得していたロドリゲスJrが、自主的アンチドーピング協会(VADA)によるドーピング検査で、興奮剤ヘプタミノールの陽性反応が検出された事を受け、ロドリゲスJrの暫定王座は取り消し。WBCはヤファイを暫定王座に復活させ、試合結果はノーコンテストに変更された。

この報告を受けたヤファイのプロモーター、マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンが、テキサス州コミッションにロドリゲスJrの12月の試合がノーコンテストになった理由を尋ねると、原因はロドリゲスJrの薬物検査不合格に起因するよるものと判明。
ヤファイvsロドリゲスJrの前、ヤファイ陣営とハーンはその事実を知らなかった。しかし、その事実が明らかになった今、WBCがヤファイとの聞き取り調査を経て決定した、「保護観察期間」は「出場停止」に変更され、ヤファイに出されたロドリゲスJrとの再戦義も必要ないだろう。
ロドリゲスJrはモラレス戦での公式計量は52.2キロを計測。2023年1月27日(日本時間28日)にメキシコ・サンペドロで行われたジョエル・コルドバ(メキシコ)戦では、前日計量でフライ級リミットを僅かに上回る51キロだったが、これは2018年6月9日(日本時間10日)にメキシコ・モンテレイで行われた、戸部洋平(三迫)選手との試合以来の事で、52キロを上回るウェイトでの試合が続いていた。
2試合続けての薬物検査不合格。WBCの調査もお粗末という他ないが、改めてどんな裁定がくだされるのか。問題を起こすのはメキシカン・ファイターが大勢を占め、WBCはその擁護に躍起となって来たが、今度はどうか。