7月27日(日本時間28日)、米・ミシガン州デトロイトのリトル・シーザーズ・アリーナで開催された、DAZN放映のサリタ・プロモーション興行。メインイベントのWBC女子世界ヘビー級タイトル&WBO女子世界ライトヘビー級王座決定戦。WBC女子世界ヘビー級王者ヴァネッサ・ジョアニセ(カナダ・79.2キロ)=7勝(2KO)1敗=と、4団体統一女子世界ミドル級王者クラレッサ・シールズ(米・79.3キロ)=14戦全勝(2KO)=の一戦は、シールズが2回TKO勝ち。

地元の大声援を受けリングに登場したシールズは、初回から荒々しい左右フックでジョアニセに迫る。第2ラウンド、逆襲に転じたジョアニセにシールズは右ショートストレートを決めダウンを奪う。再開後、再び右ストレートでダウンを奪ったシールズは、ここも立ったジョアニセに、横殴りの右を叩きつけ3度目のダウンを奪うと試合は終了。シールズが快勝で、一気に3階級制覇に成功した。

スーパーライト級10回戦。WBC世界同級13位ミシェル・”アリ・”リベラ(ドミニカ)=25勝(14KO)1敗=と、ウーゴ・ロルダン(アルゼンチン)=22勝(7KO)2敗1分=の一戦は、リベラが判定勝ち。スコアは99-90、98-91リベラと95-94ロルダン(これはない)のスプリット。

初回、開始ゴングと共にロルダンが突進。左フックをヒット。スイッチを交えながらいきなり打って来るロルダンに戸惑ったか、左ストレートを喰ったリベラは一瞬グラリ。2回、機を見て飛び込んで来るロルダンに対し、リベラはワン・ツーから左ボディをヒット。

3回、開始からロルダンが左右フックを振り回し前進。目が慣れて来たリベラはそれを外し、右ボディストレートからフックを顔面に打ち込んだ。4回、振り回すロルダンのパンチは当たらなくなる。リベラはジャブ、右ストレートを放ち、ボディにもパンチを打ち込んだ。

5回、つっかけて来るロルダンをうまく交わし、リベラがインサイドからヒットを奪いペースを握る。6回、ロルダンの攻撃は読み切ったリベラだが、自らも有効打は打ち込めない。7回、ロルダンはサークリングしながら飛び込むが当たらず、リベラは右ストレート、左フックをヒット。

8回、荒っぽく振り回してくるロルダンの出鼻にパンチを合わせられないリベラ。噛み合わない展開が続く。9回、試合の流れは変わらず、ブーイングが飛ぶ。最終ラウンド、動きながら振り回すロルダンに対し、ジワリ追うだけのリベラだったが、ブーイングが聞こえる中、ようやく右ストレートをカウンター。ロルダンに8カウントを聞かせた。すかさず、アリ・コールが起こったが、倒し切れず試合終了。

ウェルター級10回戦。IBF世界スーパーライト級13位ショジャホン・エルガシェフ(ウズベキスタン)=24勝(21KO)1敗=と、ジュリアン・スミス(米)=8勝(5KO)2敗=の一戦は、エルガシェフがまさかの判定負け。スコアは95-94、95-94スミスと、95‐94エルガシェフのスプリット。

初回、右でつっかけるスミスの攻撃を、サウスポーのエルガシェフは足で交わしながら、左ストレート、ボディアッパーを打ち込み右フックに繋げた。2回、距離を測り左を狙うエルガシェフ。時折右で突進のスミス。終了ゴングと同時に放たれたスミスの右でエルガシェフは尻もちをついたが、レフェリーはスリップの判定。

3回、エルガシェフはギアを上げパンチの威力を強め左ストレート、ボディアッパーを打ち込む。4回、クラウチングスタイルのスミスは、ジャブを放ち徹底した右ストレート狙い。エルガシェフは目で外し、左ストレート。5回、スミスの出鼻を左ストレートで抑えるエルガシェフだが、スミスは動じず前に出て右を狙う。終了間際、スミスの左フックが決まり、エルガシェフはダウン。

6回、スミスはプレスを掛け左フックを強振し、右ストレート。エルガシェフは時折左ストレートを放つが、ディフェンシブな戦い。7回、距離を取るエルガシェフは左ストレートをヒットするが、スミスは動じず右を打ち込む。8回、共に当てるタイミングを探り合うが、有効打は奪えない。

9回、試合の流れは変わらない。追いながら打つエルガシェフは手数で上回るが、時折当たるスミスの右の方が威力は上。最終ラウンド、エルガシェフは左を当てるが攻撃は単調でブーイングも聞こえる。終了間際、スミスは右ストレートから左フックをヒット。一瞬たじろいだエルガシェフを追撃し試合終了ゴング。スミスは土壇場で貴重なポイントを奪い勝利。番狂わせを許したエルガシェフは精彩を欠いた。