3月１日（日本時間２日）に米・ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズ・センターで開催された、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行のメインイベントで行われた、WBA世界ライト級タイトルマッチ。王者ジェルボンテ・デービス（米）＝30勝（28KO）無敗1分＝に、WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ（米）＝25勝（10KO）1敗2分＝が挑んだ一戦は、12回引き分けとなったが、WBAのヘスス・メンドサ会長は、「再戦を命じる」意向である事を明言。
9回のデービスのダウンに絡むレフェリングも大問題となっており、これに対しWBA、ニューヨーク州コミッションがどんな処分を降すのかにも注目が集まっている。
第9ラウンド、デービスは自らキャンバスへ膝をつき、その後コーナーに進み、コーナーマンのひとりがタオルで顔を拭いた。デービスはその原因を三つ編みを施した髪から出た脂で “目が焼けた “と語ている。
スティーブ・ウィリス（米）主審はカウントを2まで数えたが、デービスからの言い分を聞いただけで、何事もなかったかのように試合は続行され、ダウンは幻となった。
ルールでは、パンチを受けたボクサーの膝がキャンバスに触れると、パンチの衝撃が原因でない場合でもノックダウンとみなされる。 また、選手がタイムアウトを要求することは違法であり（レフェリーだけが試合を中断させることができる）、選手のコーナーはラウンド中にタオルで顔を拭くことはできないとされている。
メンドサ会長はWBA選手権委員会に対し即時再戦を諮り、投票により再戦命令の可否を決めるとしている。WBAから正式に再戦が命じられた場合、ルール上、試合は120日以内に行われることになっている。また、デービスは勝利していないため、契約上の即時再戦権を行使できる。しかし、デービスは即時再戦には乗り気ではない。今後の動向に注目。
