8月24日、大阪・大和アリーナで開催された亀田プロモーション興行のメインカード。IBF世界フェザー級挑戦者決定戦。同級2位レラト・ドラミニ(南ア)=20勝(11KO)2敗=と、同級3位亀田和毅(TMK)=41勝(23KO)4敗=選手の12回戦は、亀田選手が判定勝ち。スコアは116-111、114-113亀田選手と、114‐113ドラミニのスプリット。
初回、試合開始から亀田選手がプレスを掛け前進。ドラミニは後手に回るが、固いガードから左右アッパーを突き上げる。前に出る亀田選手だが、ドラミニは下がりながらも小さなパンチをヒット。4回は亀田選手が速いコンビネーションを放ち、ドラミニを押さえた。
5回、亀田選手の右ストレート、左フックからの連打でドラミニは足をばたつかせダウン。激しく追撃した亀田選手だが、ドラミニは必死のディフェンスで交わし切る。6回は追う亀田選手の左ボディが決まった。7回、ドラミニはジャブで距離を取ろうとするが亀田選手は、ガードの上に連打を浴びせる。
終盤に入っても亀田選手は圧力を弱めず前進。後退するドラミニを連打で追うが、命中率は低い。11回はドラミニがリング中央で戦い、手数を増やした。最終ラウンド、亀田選手は強引に出たが、ドラミニはインサイドから左右アッパーで応戦。終始、強引に攻めた亀田選手がドラミニの技巧を打ち破った。
セミファイナル。前WBC世界ミニマム級王者でWBC2位、WBA4位、IBF5位にランクされる重岡優大(ワタナベ)=8勝(5KO)1敗=選手と、WBO世界同級12位サミュエル・サルバ(フィリピン)=20勝(13KO)1敗=の48.6キロ契約10回戦は、重岡選手が判定勝ち。スコアは97-93、97-93、96-94。
試合は初回からサウスポーの重岡選手の左ストレートと、サルバの右ストレートがスリリングなタイミングで交錯。重岡選手が上下への波状攻撃で迫れば、サルバもボディへの右アッパーと右ストレートで反撃。激しいペース争いが繰り広げられた。
5回になると重岡選手はジャブを使い距離を取るボクシングに切り替え、ロングレンジからの左ストレート、ボディアッパーで優位に立つ。しかし、7回は接近戦でサルバの右を被弾した重岡選手の腰が落ちた。終盤戦はサルバの右強打を警戒しつつ重岡選手が距離をコントロール。最終ラウンドは打ち合いに応じ、試合終了ゴングを聞いた。
重岡選手は3月31日に名古屋国際会議場イベントホールで、メルビン・ジェルサレム(フィリピン)=22勝(12KO)3敗=に12回判定で敗れ、世界王座陥落して以来の再起戦に勝利。
52,5キロ契約10回戦。5月10日にフィリピン・パサイシティのミダス・ホテル&カジノで、WBO世界バンタム級1位にランクされていたレイマート・ガバリョ(フィリピン)=27勝(22KO)2敗=を初回TKOで破り、一躍世界ランキング入りした、WBO世界同級11位健文トーレス(MTK)=14勝(10KO)5敗=選手と、WBO世界スーパーフライ級1位、IBF11位、WBC15位KJ・カタラジャ(フィリピン)=17戦全勝(13KO)=の一戦は、トーレス選手が接戦を制し判定勝ち。スコアは96-93、96-93、94-95(カタラジャは4回、ゴング後の加撃で減点1)。
来月37歳の誕生日を迎えるトーレス選手は、これで2戦連続で世界1位を撃破。次回発表のWBOランキングでは上位進出が予想されるが、どこまで上昇するのか注目される。