5月18日(日本時間19日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催された、世界ヘビー級4団体王座統一戦は、IBF、WBO&WBAスーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=22戦全勝(14KO)=が、WBC王者タイソン・フューリー(英)=34勝(24KO)1敗1分=を、大激戦の末にスプリットの判定で破り、世界ヘビー級史上初の4団体統一王者となり、クルーザー級に続きボクシング史上3人目となる、2階級での世界王座4団体統一に成功。

公式スコアはマヌエル・オリヴァー・パロモ(スペイン)115‐112ウシク、マイク・フィッツジェラルド(米)114‐113ウシクと、クレイグ・メトカーフ(カナダ)114‐113フューリーのスプリット。

6回にフューリーの右アッパーでダメージを負い、試合の流れがフューリーに傾いた第8ラウンド、ウシクは意を決したかのように開始から前進。フューリーに襲い掛かり、続く9回、左のビッグパンチを2度、3度とフューリーに叩き込み、ダウンを奪う。KO寸前の大ピンチに陥ったフューリーは終了ゴングに救われた。

最終ラウンド、意地を見せたフューリーだったが、ダウンを含め、ウシクの勝利は順当と思える。しかし、試合後フューリーは、「この試合は間違いなく私の勝ちだと思う。彼の国は戦争中で、人々は戦争中の国に味方する。再戦条項がある。よくやったオレクサンドル」と、毒づいた。

フューリーは試合後の記者会見に出席したが、ウシクは欠席。顎の骨折の疑いがあり、病院に直行している。ウシクの顎の骨折が判明すると、フューリーとの再戦時期は大きくずれ込むことになりそう。