4団体統一王者ビボルvsべナビデス 今夏対戦へ! WBC世界ライトヘビー級王座統一戦

WBCが指令していた世界ライトヘビー級王者ドミトリー・ビボル(ロシア)=24勝(12KO)1敗=と、暫定王者デビッド・べナビデス(米)=30戦全勝(24KO)=によるWBC王座統一戦は、ビボルをプロモートするマッチルーム・ボクシングと、ベナビデスの代理人プレミア・ボクシング・チャンピオンズにより対戦交渉が進められていたが、4月8日(日本時間9日)の交渉期限を前に、対戦の最終同意に近づいており、今夏にも対戦が実現する。

ビボルは2月22日(日本時間23日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催された”リヤド・シーズン”のメイン・イベントで、4団体統一王者アルツール・ベテルビエフ(ロシア→カナダ)=21勝(20KO)1敗=とのダイレクトリマッチを12回判定で制し、WBA王座を奪回すると共に4団体統一王者となった。

しかし、試合直後から”リヤド・シーズン”を主導する、サウジラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、今秋にも両者による第3戦を計画している事を明らかにし、ビボルがべナビデスとのWBC王座統一戦を指令されると、「私はビボルvsベナビデスに興味はないし、入札にも参加しない」と、WBCの決定に不快感を表していた。

先週行われた、サウル・カネロ・アルバレスvsウィリアム・スカルのニューヨークでの記者発表会では、カネロにWBCのチャンピオンベルトを渡そうとしたエディ・レイノソに対し、アラルシク大臣はカネロに手渡す必要はないと、ベルトを遠ざけるしぐさを見せ、周囲を驚かせている。

べナビデスは2月1日(日本時間2日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、WBA世界同級レギュラー王座を保持していたデビッド・モレル(キューバ)=11勝(9KO)1敗=を12回判定で破り、WBAレギュラー王者を獲得。ビボルとの試合はWBA王座の統一戦も兼ねる事になる。

しかし、IBFは昨年10月に行われたビボルvsべテルビエフの初戦でべテルビエフが勝った後、同級1位マイケル・アイファート(ドイツ)=13勝(5KO)1敗=と、べテルビエフの指名戦を指令。だが、すぐに再戦が決った為、例外としてビボルvsべテルビエフ2を承認していた。

エディ・ハーンもこれは承知で、ビボルがべテルビエフとの再戦に勝利した後、アイファートとのIBF指名戦を優先的に行わなければならない事を認めている。また、WBOのグスタボ・オリビエリ会長も、統一王者の指名戦ローテションは、次にIBFのアイファートの順番であるとの考えを明らかにしている。

ビボルvsべナビデスが決まると、IBFは王座剥奪に動く可能性が高いと見られている。今後の動向に注目。

boxing master

金元 孝男(かなもと たかお)。1960年生まれ、静岡県出身。元協栄ボクシングジム契約トレーナー 。ジャパン・スポーツ・ボクシング・クラブ・マネジャー。輪島功一選手の試合をテレビで観たばっかりに16歳で上京。プロボクシングの世界へ。1978年のプロデビュー。引退後はハワイの伝説のトレーナー、スタンレー・イトウ氏に師事。ハワイ・カカアコ・ジムで修行。協栄ジムでは元WBA世界スーパーバンタム級王者佐藤 修 、元WBA世界フライ級王者坂田健史らをアシスタント・サポ-ト。

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