来年2月1日(日本時間2日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで対戦が決まった、WBC世界フェザー級王者ブランドン・フィゲロア(米)=25勝(19KO)1敗1分=と、同級2位スティーブン・フルトン(米)=22勝(8KO)1敗=。両者は2021年11月27日(日本時間28日)に米・ラスベガスのパークMGMで、WBO、WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦で対戦。
WBC王者のフィゲロアが無尽蔵のスタミナでフルラウンド押し込み、左右スイッチを交えた変則スタイルから、自在にパンチを打ち込み、WBO王者フルトンに迫ったが、ジャッジはフルトンのテクニックとカウンターパンチを評価。116-112、116-112、114-114の2-0判定でフルトンが勝利。2団体王座統一に成功した。
しかし、フィゲロアはフルトンと戦う前の2021年5月15日(日本時間16日)に米・カリフォルニア州カーソンのディニティ・ヘルス・スポーツ・パークで行われた、WBC王者を保持していたルイス・ネリ(メキシコ)=35勝(27KO)2敗=との対戦では、第7ラウンド、見事な左ボディブローでネリをKO。日本のファンも大いに留飲を下げた。
フィゲロアはフルトン戦後、すぐにフェザー級に転向。2022年7月9日(日本時間10日)に米・テキサス州サンアントニオのアラモ・ドームで行われた、再起&フェザー級転向第一戦では、フルトンがフェザー級転向初戦でダウンを奪われ、苦闘の末にスプリットの判定で勝利した、カルロス・カストロ(米)=30勝(14KO)4敗=に6回TKO勝ち。
昨年3月4日(日本時間5日)に米・カリフォルニア州オンタリオのトヨタ・アリーナで行われた、WBC世界フェザー級暫定王座決定戦で、マーク・マグサヨ(比)=26勝(17KO)2敗=を12回大差の判定で破り、暫定王座を獲得。今年に入り5月4日(日本時間5日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた、ジェシー・マグダレノ(米)=29勝(18KO)3敗=戦では9回KO勝ち。その後。正規王者に昇格している。
フィゲロアは、「フルトンともう一度戦える事には満足している。私はハングリーで、この試合がしたいんだ。今度はジャッジに任せるつもりはない。フルトンを倒し、井上尚弥を待つ!」と、雪辱を宣言。
フェザー級転向初戦での苦闘の勝利が影響してか、フィゲロアとの再戦を迎えるフルトンの評価は、前戦ほど高くない。しかしフルトンは、「みんな僕が誰だか忘れている。初戦は接戦だったが、彼は負けたんだ。今度ははっきりさせる。フィゲロアは突っ込んで来るだけだから、それをやっつける方法はたくさんある」と、返り討ちに自信を見せている。
試合間隔が開いたマグダレノ戦では今一つの出来だったフィゲロアだが、175センチの長身があるだけに階級を上げての戦いでは、持ち前のアグレッシブなボクシングでフルトンの技巧を打ち破る可能性は大いにあり得る。また、フルトンが敗れている井上尚弥(大橋)=28戦全勝(25KO)=選手が階級を上げた場合。フィゲロアのようなスタイルの選手と戦うのが見たいという声も多い。楽しみな一戦です。