6月28日(日本時間29日)、米・カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催された、”Paul vs. Chavez”興行で行われたWBA北米大陸ライト級王座決定戦。元IBF世界スーパーフェザー級王者で、現在WBC世界ライト級8位、WBA10位にランクされるテビン・ファーマー(米)=33勝(8KO)8敗1分1NC=と、WBA世界ライト級2位、IBF8位のフロイド・スコフィールド(米)=18戦全勝(12KO)=の一戦は、スコフィールドが初回1分18秒KO勝ち。

22歳の俊英スコフィールドと、34歳のベテランサウスポー、ファーマーの対戦。初回、両者スピーディーなジャブの交換から始まった試合は、開始間もなくスコフィールドのワン・ツーのタイミングで放たれた右フックで、ファーマーがダウン。

Floyd Schofield

すぐに立ったファーマーだが、スコフィールドはすかさず追撃。左右フックから左フックを決め、2度目のダウンを奪う。ファーマーはここも立って再開に応じる。しかし、スコフィールドはこのチャンスを見逃さず、猛然とファーマーに襲い掛かり、左フックでファーマーの腰が砕けると、ジェラルド・ホワイト(米)主審はノーカウントで試合をストップ。最初の一撃が全てだった。

バンタム級8回戦。WBA世界スーパーフライ級1位ジョン・”スクラッピー”・ラミレス(米)=14勝(9KO)1敗=と、ホスエ・ジェス・モラレス(米)=33勝(14KO)18敗5分1NC=の一戦は、ラミレスが判定勝ち。スコアは80-72、80-72、79-73。

スーパーフェザー級10回戦。元世界フェザー級ランカーのビクター・モラレス(米)=20勝(10KO)無敗1分=と、元WBA世界スーパーフェザー級王者レネ・アルバラード(ニカラグア)=34勝(22KO)16敗=の一戦は、アルバラードが判定勝ち。スコアは99-91、99-91、96-94。

Rene Alvarado vs. Victor Morales

36歳のアルバラードは、ひたすら前進し積極的にモラレスにアタック。モラレスも応戦したが、アルバラードのしつこい連打の前に後退。次第にダメージを蓄積させて行った。終盤もアルバラードの手数は衰えず、モラレスに反撃の隙を与えず押し切った。

2021年1月に世界王座から陥落して以来、5連敗。以後、2勝8敗と低迷していたアルバラードだが、昨年大晦日に東京・大田区総合体育館で、 堤 駿斗(志成)=7戦全勝(4KO)=選手に8回TKO負けを喫した以外は、いずれも熱闘を繰り広げていた。

元世界王者の看板を持つアルバラードは咬ませとして呼ばれ、王者時代に契約していたGBPのリングで、無敗のホープを痛めつけてのうれしい白星に絶叫。喜びを嚙みしめた。