9月7日、オーストラリア・パースのHBFスタジアムで開催された、WBA世界ミニマム級タイトルマッチ。スーパー王者タンマヌーン・ニヨムトロン/ノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)=24戦全勝(9KO)=に、東京五輪代表からプロ入りした同級8位アレックス・ウィンウッド(オーストラリア)=4戦全勝(2KO)=が挑んだ一戦は、タンマヌーンが判定勝ち。スコアは114-112、114-112、113-113の2-0。

アウトボクシングで序盤戦を支配したウィンウッドに対し、中盤に入り圧力を強めたタンマヌーンは、第7ラウンド、左フックから右ストレートを決めダウンを奪う。立ち上がり再開に応じたウィンウッドだが、ダメージは大きく、タンマヌーンの追撃にさらされ、2度のスリップダウンを喫する等、KO負け寸前のピンチだったが、何とかこのラウンドを凌いだ。

タンマヌーンは9回には左フックでこの試合2度目のダウンを奪い、優位に立ったが、地元のウィンウッドも終盤踏ん張り、ラスト2回を抑えて試合終了ゴングを聞いた。タンマヌーンは16度目の防衛に成功。この試合のレフェリーは日本の染谷道明氏が務めた。

2014年10月に暫定王座を獲得して以来、王座在位期間が約10年間に及ぶタンマヌーンが、海外で戦ったのは2018年7月に中国・青島で、元WBC王者 熊 朝忠(中国)に12回判定勝ちして以来で、ウィンウッド戦まで約2年2ヶ月のブランクを作っていた。

勝ったタンマヌーンは、パリ五輪フライ級で金メダルを獲得し、2016年リオ五輪ライトフライ級で金メダルを獲得したのに次ぐ、2度目の五輪優勝を成し遂げた、同級1位ハサンボーイ・ドゥスマトフ(ウズベキスタン)=6戦全勝(5KO)=との対戦を義務付けられている。

マーロン・タパレス再起第2戦 vsサウラブ・クマール

9月7日、カンボジア・プノンペンのオリンピック・スタジアムで開催された、WBCアジア・コンチネンタル・スーパーバンタム級タイトルマッチ。前IBF世界同級&WBAスーパー王者でWBC2位、IBF3位、WBA4位にランクされる王者マーロン・タパレス(フィリピン)=38勝(20KO)4敗=に、挑戦者サウラブ・クマール(インド)=11勝(6KO)1敗、1分=が挑んだ一戦は、タパレスが10回判定勝ち。

サウスポーのタパレスは、10回戦が2度目というクマールに対し、初回からプレスをかけ追いまくったが、足を使い動くクマールを最後まで捕らえる事が出来ず、一方的展開のまま試合終了ゴングを聞いた。

昨年12月26日に東京・有明アリーナで行われた世界スーパーバンタム級4団体王座統一戦で、井上尚弥(大橋)=28戦全勝(25KO)=選手に10回KOで敗れたタパレスは、5月10日にフィリピン・パサイシティのミダス・ホテル&カジノで行われた再起戦で、ナッタポン・ジャンケーウ(タイ)=12勝(8KO)4敗=を初回でKOで破ったのに続き、これで再起2連勝。