２月９日（日本時間１０日）、WBA世界選手権委員会は、世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ（米）＝２4勝（9KO）１敗１分＝と、同級２位ジョノ・キャロル（アイルランド）＝２４勝（7KO）２敗１分け＝の指名戦を指令。交渉期間は３０日間で対戦同意に達しない場合は入札が行われる。また、ローチvsキャロルの勝者は、１２０日以内に同級１位オタール・エラノシアン（ジョージア）＝14戦全勝（7KO）＝と対戦する事が義務付けられた。
キャロルは２０２１年９月に米・フロリダ州ハリウッドで行われた挑戦者決定戦で、アンディ・ベンセス（米）＝23勝（12KO）5敗1分＝を１０回判定に破り挑戦権を獲得。暫定王者で１位のクリス・コルバート（米）＝１７勝（6KO）２敗＝に次ぐ２位にランクされた。
WBAが指令していた正規王者ロジャー・グティエレス（ベネズエラ）＝２７勝（21KO）５敗１分＝と、コルバートによる王座統一戦は、２０２２年2月26日（日本時間27日）に米・ラスベガスで予定されていたが、グティエレスの新型コロナウイルス感染により中止。同日、コルバートはWBA世界フェザー級５位にランクされていた、エクトル・ルイス・ガルシア（ドミニカ）＝16勝（10KO）2敗3NC＝と対戦したが、１２回判定負け。
グティエレスは２０２２年8月20日（日本時間21日）に米・フロリダ州ハリウッドで、１位にランクされたガルシアと防衛戦を行ったが、１２回判定負けで王座陥落。新王者となったガルシアは王座獲得第一戦で、ジェルボンテ・デービス（米）＝29戦全勝（27KO）＝の持つ、WBA世界ライト級レギュラー王座に挑戦し９回TKO負け。
２０２３年３月に入りWBAはガルシアと１位ローチの対戦を指令。ローチは２０２２年７月１６日（日本時間１７日）に米・ロサンゼルスで行われた挑戦者決定戦で、アンヘル・ロドリゲス（ベネズエラ）＝２１勝（11KO）３敗＝に１２回判定勝ちし、１位にランクされていた。
そして、ガルシアは昨年11月25日（日本時間26日）に米・ラスベガスで、ローチと対戦。際どいスプリット判定負けを喫し王座転落。直後から判定への不満を表し、再戦を訴えていたが、この決定により当分チャンスは来ない状況となった。また、ローチもビッグマネーを求め王座統一戦へ動く構えを見せていたが、過去のしがらみにより２試合を強制される事になった。
長い事待たされ、今回、WBAへの訴えが認められたキャロルは、４月に３２歳になるサウスポー。昨年３月18日（日本時間19日）に、ドバイで元世界挑戦者ミゲル・マリアガ（コロンビア）＝30勝（26KO）7敗＝に判定勝ちしたのが最新試合となる。
